★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

人之患、在好爲人師

2023-05-21 20:29:51 | 思想


孟子曰、人之患、在好爲人師。

人の病は、人の師となりたがるところにある。これは一般論としてはその通りかも知れず、もう少し知られてもよいもんだ。例えば、生徒が生徒同士で教え合っている様を観察すると、場合によっては、いじめの主犯格を見出すことができたりするものだ。グループワークも、そういう患を増幅させている面があり、教師が患部としての教師まがいを抑圧する必要はいつもある。最悪なのは、教員志望者が、患部としての教師まがいを主たるメンバーとする集団となってしまうことである。教師によく教えられた経験は、教師という人間の体験に過ぎず、これを動機としている教師志望者は教師まがいである。教師は、それをしなければならない理由を教えたい理由の外部に持っている必要がある。