★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

赤面逆上的混乱苦痛とともに、誤謬の訂正的発狂状態が起る(坂口安吾)

バーから始まってビール会社に続く

2014-01-31 23:09:47 | 文学


 私にもだんだんと辻永の語る恐ろしさが判ってきた。ゾッとする戦慄が背筋へ忍びよる――。
「この明るい東京の真ン中に、あのバーから始まってビール会社に続くこんな恐ろしい街道があるのだ。それは死に至る街道だ。地獄へゆく街道だ。これでも君は、おれ様の探偵眼を疑うか」と辻永は虹のような気焔を吐いた。

――海野十三「地獄街道」

夫人は白昼の牡丹のように晴々し過ぎて

2014-01-30 22:30:25 | 文学


S夫人の白隠伝は、こののんきな嗟嘆の声で終っている。私はこの草稿を読んでから、あまりに健康で常識円満な女性は却って奇蹟とか神秘にあこがれる一面があるものだと教えられて、あらためて、S夫人を見返してみた。夫人は白昼の牡丹のように晴々し過ぎて、何か花の影をつける必要から幽隠な気を求めているように見えた。
 S夫人と、夫人の記した聖者伝に就き、こんなことを考えているうち、ふと気がつくと、富士と人間との間のその魅惑は、今度は私に取り憑いている。しまった、読むべからざるものを読んだ。けれども、もう仕方がない。

――岡本かの子「宝永噴火」


枯木灘

2014-01-29 23:36:49 | 文学


二年生のための日本近代文学史の授業は、毎週本を一冊読んできてレポート提出するものだが、本はわたくしの方で勝手に決めている。毎年少しずつ変更しているけれども、今年は、全十二回のうちの最後のものを「芽むしり仔撃ち」の代わりに「枯木灘」にした。というわけで、最後の三冊が「仮面の告白」「箱男」「枯木灘」という、ブルックナーの第8番の最後の三音のように壮大な感じになった。で、「枯木灘」のレポートなんだが、案外よくできていた。「破戒」とか「芽むしり仔撃ち」が、下手すると、アドミッションポリシーみたいな人をしらけさせる文言を学生から引き出しかねないのに対し、「枯木灘」はそんなことを許さないのである。さすがである。秋幸の労働場面を学生が非常に美しく感じているらしいのもおもしろかった。

何もなし

2014-01-28 14:36:09 | 大学


あほ以外


隣同士のカエルは交互に鳴く……ではすまぬ

2014-01-27 23:37:50 | 文学
http://mainichi.jp/select/news/20140128k0000m040094000c.html?inb=tw

カエルの合唱:「隣同士のカエルは交互に鳴く」法則確認

縄張り争いの次は階級闘争じゃ


蛇めがおれの口に食はれをるわ
みみずのやうに食はれをるわ
つめたくぬるぬるしておいしいわ

    わひ わひ わひ
      らりらら らりらら
 
踊れるわ 踊れるわ
脚が生えをるわ
五本 六本 十本 十本

ウフフッ蛇めらが逃げをるわ
畔から 畔から 田圃から 畔から
逃げをるわ 逃げをるわ
さあ みんな集まりなされ
たんぽぽにすかんぽに火をつけなされ
田のお祭りだ

   わひ わひ わひ
       らりらら らりらら

青紫の 毒薬色の
空が 田圃が
ぐるぐるぐるぐる
レンズになって廻りをるわ 廻りをるわ

――草野心平「亡霊」

Werde ich zum Augenblicke sagen: Verweile doch, du bist so schoen !

2014-01-27 03:08:10 | 文学
http://www.rinostefanotagliafierro.com/beauty_video.html


動かしたら、とんでもないことに……


まず猫に長靴をはかせよ

2014-01-26 19:22:53 | 文学


「長靴をはいた猫」を久しぶりに読んだら、面白かった。工藤氏の本によれば、長靴をはかせたのが、ペローの独創なんだそうであるが……。

親守歌?????

2014-01-25 11:10:24 | 文学
最近、ハンセン病の歌人を顕彰する展示に、協力した中学生の歌を一緒に飾ったり……といったニュースを聞いたように思うが、こんなニュースに限らず、素人が表現の恐ろしさを知らぬ暴挙に出ていることが多い。教育現場でも、すぐ「なんちゃら名人になろう」とか目標を掲げて、認識も感性も完全にガキレベル(子供だからしょうがないか)の作品を褒めることが多いのであるが、まあ確かに教育では褒めなければならないこともあるけれども、駄目なものは駄目なのである。文学的な表現というのは、自己表現というより、他人の気持ちを表現しなければならないことの恐ろしさから出発すべきだ思う。上の例の場合、どれだけ勝手に他人を忖度しているかにその駄目さは関わっている。しかも、自分から遠いと思われる対象に対して、忖度したがるそのやり方が基本的に、ヒーローやヒロインにシンクロしたがることと似ているのであり、それがたまたま文学作品になってしまったりするのは、大江健三郎ぐらいの異常な才能の場合だけであろう。ハンセン病患者とか英霊とかいじめられっ子に関して、他人が表現を行うこと自体、おそろしく劣悪なロマン主義、というか、他人の心を代弁して恥ずかしいとは思わないという幼い、いやもういい歳なのであれば「頭の悪い」水準である。(註:上の三者をマイノリティとしてくくったような発想をしているのは私ではない。)宮台真司が昔「恋空」に対して、「遠いものが勝つ」表現の頭の悪さを批判していたが、そんなもん、昔からよく知られた文学的表現のある種のモラルなのではなかろうか。

で、最近知ったのがこれである。



様々な意味で庇護されている子供の「親守」というのが既に何様なのだという感じがするが……とにかくこういうことをやらせようとすること自体気持ち悪不気味すぎる。

http://yoshiko-sakurai.jp/2009/08/22/1283

最近、戦時下のガキが編んだ歌集をいくつか見たのであるが、それよりも昨今の親守歌は表現としてまずい。こんなんで親子の絆を保っているようではもうおしまいである。だって、対象が「遠い」んだからな。私は、自分の子どもや親がこういうことをやり始めたら、縁を切るタイミングをはかりはじめると思う。まあ、もう修復不可能なほど家族も何もかも「終わっている」ので、歌でも創りたくなっているのかもしれない。しかし私は、他人のことはあまり忖度したくないので、想像するだけであるが……


やれば、できる(Aさん)――今日の名言集

2014-01-24 23:39:28 | 映画


・反対した政治家には、一生あの手この手で選挙を邪魔してやる(http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140124/waf14012422320024-n1.htm)

・コンビニのトイレに小切手が入った荷物を忘れた。助けてほしい(http://www.asahi.com/articles/ASG1S5S11G1SUTIL036.html?iref=comtop_6_02)

・「地球防衛未亡人」(http://www.youtube.com/watch?v=onuF5IqD1qs

・「ファミマプレミアム黒毛和牛入りハンバーグ弁当~フォアグラパテ添え」(税込み690円)(http://www.asahi.com/articles/ASG1S7QKFG1SULFA03R.html)

韻文薔薇族

2014-01-23 18:19:32 | 文学


さっき、バフチン読んでたら思いついた


【かわいい】集団的自衛権【パンダ】

2014-01-23 10:39:25 | 思想
http://www.youtube.com/watch?v=DEfAav30fHc#t=80

敵に対し一緒に戦うのではなく、あほんだらを危機から引き戻すのが本来の意味であるべきだ

高×のくせに氷のはりたるは

2014-01-22 08:21:25 | 文学


春雪ハわしがこゝろにそわぬなり矢張堅き氷こそよし(田中正造)

それを終了と心得ていた

2014-01-21 06:33:34 | 文学


しかし現金の綺麗に消費されてしまった後で、気がついたところで、どうする訳にも行かなかった。楽天的な彼はただ申し訳の返事を書いて、それを終了と心得ていた。ところが世間は自分のズボラに適当するように出来上っていないという事を、彼は津田の父から教えられなければならなかった。津田の父はいつまで経っても彼を責任者扱いにした。
 同時に津田の財力には不相応と見えるくらいな立派な指輪がお延の指に輝き始めた。

ー夏目漱石「明暗」


クラウディオ・アバドさま死去

2014-01-20 22:29:33 | 音楽


「ヴォツェック」のすばらしい演奏を忘れませぬ。
カラヤンと比べて雲鱈館鱈いうクラヲタの顔を忘れませぬ。
ラトルと比べて雲鱈館鱈いうクラヲタの顔を忘れませぬ。
「禿げ山の一夜」原典版のすばらしい演奏を忘れませぬ。

ムローヴァと浮気をしていたとさっき知りました。


「ホヴァーンシチナ」のすばらしい演奏を忘れませぬ。
ウィーンモデルンのCDのすばらしい演奏を忘れません。
ルツェルン祝祭管弦楽団とのマーラーは「マーラーは中学生でなければ感動しない」というわたくしの偏見を打ち破りました。

ルツェルン祝祭管弦楽団の後釜もまた雲鱈館鱈言われるでしょう。


センター試験の奇問より寒い写真をどうぞ

2014-01-19 19:27:06 | 文学


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結論:勉強せずに小説や評論などを読みふけっていると、雪だるまのように転がり落ちます(実話)