Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

歴史をどう伝えるか

2006年02月15日 15時50分43秒 | 日記、雑感
ゴシップ的な記事は書かないようにしていますが、ちょっと興味深い
話を小耳に挟んだので。

14日の読売ジャイアンツのキャンプに、OBの金田正一氏と広岡達朗
氏が視察に訪れた際、原監督が近くを通りかかった3年目の左腕・
内海哲也投手に「この人、誰か知っているか?」と訪ねると、内海は
「金村さんです」と名前を間違え、慌てた監督が助け舟を出すつもり
で「何勝したんだ?」と聞くと、今度は「300何勝ですよね」と答えた
とか。
さすがのカネやんもこれには唖然とし、顔面蒼白の原監督は「教育し
直します」と言うや否や、内海の頭をポカリとやったそうですが、激怒
した広岡氏が2軍練習を中断させてナインを一喝、「巨人軍の歴史」
を説いて聞かせたのだそうです。

400勝投手のカネやんは、確かに球史に残る人物ですが、野球好き
だからって野球のことは何でも知ってるわけじゃないですよね。
プロだったら自分の球団の歴史ぐらい知っておけ、と言うのも一理
ありますが、自分の会社の概要や沿革を知らない社員も少なくない
世の中ですし、まして内海投手は23歳。生まれた時にはONも引退
していた世代ですからね。
それより、金田氏は国鉄スワローズのエースとして「300何勝」した
人で、晩年400勝を達成するためだけにジャイアンツに移籍したよう
な人です。そんなんで「OB」として持ち上げるのも何だかね、という
気がします。同じ移籍組で、ジャイアンツでの実績は上でも、野手で
しかも在日の被爆者であるため疎外されている張本勲氏と扱いが
違いません?

それはともかく、この一件を採り上げても「歴史」とか「伝統」の継承
は大変難しいことが分かります。ジャイアンツという「官製」「体制側」
の歴史においてさえ、こうですからね。