Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

宇宙戦艦ヤマト

2005年12月12日 23時39分57秒 | 映画・ドラマ
『宇宙戦艦ヤマト』TVシリーズの無料配信を見ていたら、劇場版のほう
も見たくなりまして、レンタルしようかと思っていたら、劇場版第一作
(以下『パート1』)も配信開始されたので、思わず見てしまいました。
何度も見たと思ってましたが、よくよく考えると、第二作『さらば宇宙
戦艦ヤマト』(以下『さらば~』)の同時上映で見た一度きりだったかも
知れません。TVシリーズを何度も見たり、本で読んだりして、頭の中
で出来上がっていたイメージと、実際に見た内容がかなり違っていて
ショックでした。
TVシリーズ('74~'75)が低視聴率で打ち切られたことは以前書き
ましたが、あくまでも「ハイジの裏番組」という特殊事情によるもので、
口コミで次第に人気が広まり、「アニメファン」層が形成される契機と
なりました。そしてファンの要望で再放送されると一気にブームと
なって、'77年に東映が劇場版を公開することになります。本作品が
大ヒットして、日本のアニメ文化の礎を築きました。『ヤマト』や『銀河
鉄道999』の成功が無ければ、『機動戦士ガンダム』も『ドラえもん』も
残ってなかったかも知れません。
もっとも、『パート1』公開時は、洋画では『ジョーズ』『ロッキー』などの
大ヒットの後の空白期で、邦画も定番の「寅さん」「百恵・友和」
『トラック野郎』以外目ぼしい作品が無く、他に見るものが無かった
若者が『ヤマト』に流れただけ、という辛口の評価もあります。実際
私が見ても、TVシリーズの面白いところがほとんど抜け落ちたつまら
ない作品に思えました。
実はこの作品、初公開時にはTVシリーズとは違う展開になっていま
した。地球に救いの手を差し伸べたスターシャが、イスカンダル星に
ヤマトが着いた時には既に死んでいたのです。翌年、『さらば~』と
併映された際に、TVシリーズに沿ったストーリーに再編集されました。
そういういきさつを知っていたので、てっきり劇場用に作り直された
作品だと思っていたのですが、見たらTVシリーズの編集版でした。
ガミラス帝国の滅亡と共に死んだと思われたデスラー総統が再び
現れる最後の決戦がカットされてるため、ラストシーンに若干の変更
が加えられてはいましたが。だから「つないでますよ」って感じの画
やセリフ回しで、どうもすっきりしないんです。しかもTVシリーズの
面白いエピソードはほとんどカットで、七色星団の攻防とガミラス星
での戦闘がほとんど。それでいて、135分という長尺。
そういえば、劇場で見た時、途中から入ったんですよね。ちょうど、
ドメル将軍の自爆のシーン。で、それまでを見たくて、「さらば~」と、
もう一つ同時上映の『海のトリトン』まで見てから、頭から見ました。
てことは、6時間以上見てたわけです。連れて行ってくれた母親が
隣で寝てたわけだ。私も『さらば~』は完璧に記憶してますが、
『トリトン』はさっぱりですから、『パート1』も記憶に残らなかったの
かも知れません。
『さらば~』以降は、オリジナルなのでその点の不満はありません。
でも『ヤマトよ永遠に』と『完結編』は好きじゃないんですけど。
『ガンダム』は劇場版第一作から入りましたが、よく出来ていたと
思います。TVシリーズを三部作に分けたために中途半端な終わり
方をしている点を除けば。やはり作り手の問題でしょうか。