昨日はお姫孫様の幼稚園が春休みという事で、この爺めが映画鑑賞のお供をいたしました。
この映画は随分前から姫様が観たいと仰っていらっしゃいましたので、わたしめも都合を付けお供をした次第です。
映画館はシネマサンシャイン。
水曜日の映画の日という事で姫様は1000円。
その上、わたくしめの年齢が爺越えをしているという事で1000円。
二人で2000円という幸運に出会えました。
ええ、多少の交通費をかけても最新の映画がこのお値段で観られるとはお得ですよね。
さて、この映画はなんでも最新の3Dサウンドということで効果音の出どこが大きく移動します。
例えば蚊の羽音が移動につれ前後左右から、しかも大音量で聞こえてきます。
一般的には大変な迫力なんでしょうが、私の繊細な感覚からは暴力的に聞こえます。
ですが、姫様のご要望ですから我慢いたしました。
姫様がご所望のポップコーンとジュースを手に席に尽きました。
勿論ポップコーンはわたくしめが持つのでございます。
お姫様の手がポップコーンを探すと、すかさずポップコーンを差し出すのでございます。
そうこうしている内に何本かの予告編の上映の後、本編が始まります。
爺めはこの予告編の大音量で大分やられました。
やがて本編がはじまり、サーカス団にいたオズという魔法使いと偽った手品師が、ヒョンな事から魔法の国に行き、悪の魔女を倒す旅に出るというストーリーが展開していきます。
華麗な色彩と奇形な世界、なんでも有りの魔法の世界はそれなりにお姫様の興味を引いた様です。
しかし魔女との戦いの辺りに差し掛かると、魔女の手下の醜悪で凶悪な怪物たちの跋扈にはさすがの姫様の目を伏せ始めました。
そしてこの爺めにしがみ付き、ついに禁断の言葉をのたもうたです。
「出よう・・・」
わたくしめも姫様を懸命に励ましたのですが、その度にあの怪物たちの凶悪な顔のアップになるのです。
「もうやだ・・」
こうなればもうわたしめに逆らう力はございません。
暗い館内からそそくさと退場いたしました。
出た途端姫様のご機嫌は回復。
家路を辿る道すがら、公園の遊具でご機嫌なひと時を過ごされた姫様でした。
映画の印象?
あなた、この爺めに映画を見る余裕なんてあろう筈がないではありませんか。
ただただ姫様のご機嫌と、大音響しか覚えていません。