序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

役創り・本読み

2009-02-05 21:31:34 | うんちく・小ネタ

私達の劇団芝居屋では本読みに際しては芝居的な色合いを出すことを禁じています。

つまり棒読みを要求されます。

もしこの読み稽古を外部の人間がみたら退屈この上もないことでしょう。              

この時間の稽古はまず台本の中の自分を具現化する為の材料の収集を目的としているからです。

一人で読んで自分の役を考える時、相手役は確実に読み手に協力的です。あなたの意図した方向に向いてくれます。つまり読み手は自分に都合よく読むという事が往々にしてあるのです。

自分の役と本当に迎えるのは、他人とこの作品を共に作っていくのだという事に気付いたときから始まります。

目の前の台詞を、中身や人との関係を吟味する事をせずに自分に都合のいい読み方で役を考えていると後で大きなしっぺ返しを喰らう事になります。                                

この時期に大切なのは役者の一人一人が自分はどの様な人間かを知ることです。

そして自分の輪郭を見つけたら、次に関わる人間との関係を見つける。そして次は・・・・

その追求の果てに気がついたら役の人間になっていたという過程を踏むのです。

それまでは地道に自分探しの稽古が続きます。            


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