序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

敬老の日 ジジイ役者の会話

2012-09-17 11:28:52 | うんちく・小ネタ

Cange_omo
昨夜、40年来の役者仲間Aの芝居を観に行き、帰りに待ち合わせて久しぶりの旧交を温めました。

Aとは私が同じ劇団の釜の飯を喰った仲間で、現在はお互いに表現集団を持ち活動しています。

場所は浅草。公演が4時半開演という私にとってみれば特殊な時間で、終演が6時半。

こうなれば夜は長いですよ。

まあ、一杯という事になりました。

まだ、昼の暑さの延長です。

とりあえず生ビール乾杯して、お互いの近状報告、当たり障りのない今日の公演に対する批評などがあり、お互いに飲み物が自分の好みを注文する頃になると、話は自分たちの若かりし頃の話になります。

まあ、年寄りの話はそういったものです。

中でも話は、もっぱら現在と我々の頃の若者の演劇に携わり方の違いに焦点が絞られます。

大きな違いは、演劇にかかわる場合の社会環境だという事で一致をみました。

今から45年前。

まさに高度経済成長期のとば口ですよ。

豊かになる為の勤労至上主義が跋扈して、そこから外れる者は不良、道楽者と言われた時代です。

今の様に価値観の多様化を容認されている時代ではないんです。

こんな時代に演劇に携わろうとする者は、それこそ勘当ものでした。

つまり親子の縁を切るという事です。

これは誇張でもなんでもなく当たり前にあった話です。

だから演劇に関わる為には覚悟が必要でした。

という事は自分の本気度を確かめる時間があったという事です。

そして腹を決めて飛び込んだものです。

だから必死の熱気を有していたものです。

当然年寄り同士の会話ですから、自己弁護に終始するのは仕方のないところですがね。

この酒の席での会話の結論は、今の若いのは虚ろだという事です。

何かに関わろうとするなら、自分で壁と作り、それを乗り越える為の身体と心の筋肉を鍛えるべきですよ。

まあ、どうでもいいことですがね。

結構したたか飲みました。

頭痛い。


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