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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

苦い涙

2024-01-08 05:05:39 | 洋画
本作はライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が1972年に製作した「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」というか作品を時代設定は72年に置いたままでその作品を現代風にアレンジしてフランソワ・オゾン監督がリメイクした作品
もちろんオリジナルは未見ですが
見終わって調べたらオリジナルはファッション業界のお話でデザイナーとモデルっていう主従関係の上でのレズビアン映画だったものを
今作では映画監督と新進俳優というこれまた主従関係の中で生まれるゲイの愛の物語となってるようで

まぁ72年ということはレズは社会的には非公認ではあるものの、こういったセンセーショナル性は映画の小説のフィクションの世界観の中で一番はアル種の題材テーマとしてうけいれられるものだった
ようですが
今日ではLGBTQは完全に社会認知されておりあえて時代設定のみを変えずに映画化したとしか思えない

主人公の映画監督さんにも使える執事みたいな存在の彼
絶対ゲイ関係だって思える雰囲気を醸していたよね
そんな二人の前に大女優が若き俳優候補の男の子を連れてきたから映画監督の胸が騒ぎ・・・
彼を映画に出させてうりだだすのを餌に肉体関係を結びずるずると彼に身も心も溺れて行く映画監督でしたが

野望に燃える若い俳優にとっては中年監督との性行為は売り出すための一過程でしかなく
さらに彼には妻がいて、その妻のために監督を捨てて監督の家から出て行く
そう映画の舞台は最初っから最後までこの監督のアパートの一部屋で起きるだけ
85分の尺の後半は捨てられた監督の精神が崩壊して行く様を見せてくれるだけですが彼の誕生日には彼の母親に娘まで現れて・・・
なんと彼はノーマルでもあり、ゲイでもある二刀流だったこともわかるという

そうですよね無駄に説明するよりもこういった細かい演出で判らせるっていうのは映画がもってる本来の姿ですよね
そしてこれを仕組んだのは大女優だっていうのさえ映像で見せてくれる訳で
恋に狂った映画監督は若い男恋しさに何もかも失う羽目に・・・
そう執事的に尽くしてくれてたゲイ乃彼まで失うことに

まあー、ある意味ここまで徹底して恋心に忠誠的に生きられたっていうのは実は幸せなことなのかしれない
この辛さを乗り越えたらまた違った自分に会えるんだろう
恋ごころなんてそんなもんじゃんしでしょうか

2022年製作、フランス映画
フランソワ・オゾン脚本・監督作品
出演:ドゥニ・メノーシェ、イザベル・アジャーニ、ハリル・ベン・ガルビア、ステファン・クレポン、ハンナ・シグラ、アマント・オディアール

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