中古屋さんで一本390円(税込み429円)で購入した2005年の作品
そう現在のライツキューブになる前の前のGPミュージアム時代の任侠ドラマの一本で
いわゆる実録作品ということで
山口組が地元大阪を席巻するきっかけとなった三代目を前にしてキャバレーで田端義夫に歌わせようと朝鮮人愚連隊明友会の連中がちょっとした悶着を起こした明友会抗争を描いた作品
一応明友会抗争のきっかけと彼らが潰される事件をクライマックスに置いて
明友会の下部組織である小沢和義演じるアキラを中心にして暴れてたグループを中心にして・・・
これは昭和35年のお話ですから
北朝鮮帰国事業などもちょっと絡んでいたり、在日朝鮮人が日本人によって差別を受けてる時代を背景に
己のいわゆる暴力というか腕力で大阪ミナミでのし上がっていく朝鮮籍の俠たちの姿を描いた一話完結の作品
いや実に面白くこんな作品の脚本を書いて監督までしている辻裕之氏の実力をまざまざと知らしめられた作品でもありましたし、
オープニングのナレーションは声質と語り口からして企画者のOZAWAさんだと思えるのですが
ってこれともう一話本宮泰風さん主演の「修羅場の俠たち 伝説・河内十人斬り」と実はシリーズ作品としてオープニングナレーションは同じものを使い
一応コチラの「伝説の愚連隊・盟友会」の本編では森羅万象さんの名ナレーションで物語が進行していきます。
そして何と二番手に山口祥行さんがキャスティングされてるものの最初は愚連隊としてはウロチョロしてるものの暴力に無縁の男として北朝鮮に帰国しちゃう役所
そして三番手には長谷綾子さんという和義さんのバシタとなる売春婦役で激しい濡れ場を演じてくれてますが、探ってもこの一本しか出てこない女優さんでしたねぇ
劇中では“北に行ったら今度は私が向こうで日本人と差別される”って言わしてるんですね
さらにこのバシタを日本人やくざの四方堂さんに一晩貸し出しといて
彼も気付いてそれはあかんかったっていうのに
”これでほんまもんの兄弟になれたんんで“.って言わせたり
差別と貧困を背景に己の力だけでのし上がっていく和義さんの力量とパワーバランスによって自滅していく姿を見せといて
でも和義さんの姿を身近で見ていた弟が中学を辞めて盛り場に出て行く姿を見せて映画を終わらせるという
これほど見事な作品を描いた辻裕之さんって本当はすごいお方だったのねって改めて思わされた作品でした。
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2005年製作、日本Vシネマ、GPミュージアム作品
辻裕之脚本・監督作品
出演:小沢和義、山口祥行、長谷綾子、中島健太郎、江原修、井上茂、多賀勝一、ゆう輝哲也、中野英雄、小沢仁志、四方堂亘