カレーと野菜と毒物と

７月２５日で、カレー事件から６年だそうである。
被害に遭われた方々には少し申し訳ないのだが、和歌山に住む私でも、「ああ、そういうこともあったな」と思うくらい昔の事件になってしまった。改めてご冥福をお祈りいたします。

カレー事件、当時私は独身で、おそらく和歌山に帰ってきてまだ１年くらいだったんじゃないかな。
一番最初に、ニュースに流れたのは「食中毒」であった。
翌朝、会社に行った時点でも、まだ食中毒として扱われていて、原因物質を保険所の方が探っていたと思う。

私はスーパーの子会社で野菜を取り扱っているのですが、どうもそのカレーの材料
「肉は弊社、野菜はライバルスーパーのMで買った」と言う噂が流れた。
実際どうだったのかは、今になっては判らないが、少なくともうちの野菜じゃないと胸を撫で下ろしたのを思い出す。
肉のバイヤーは真っ青になってましたけど・・・。

で、その後は皆さんご存知の事件へと発展し、保険業界までも巻き込んだ大事件に発展していくわけである。

私は、煮込む料理だから、食中毒と言うのはちょっと考えられないなあぁとも思っていたのですが、今なら絶対に「残留農薬だ！」と人は言うでしょうね。

篠田さんのblogにも出ていますし、私の以前のエントリにも書いていますが、「残留農薬」実に嫌な言葉です。
野菜を作るのに、大抵は農薬を使いますから、良く分析にも出しますが、「全く残留しない」と言う事はあまりまりません。
ニュース等でも良く聞いてください「基準値を超える○○が検出・・・」と言っているはずです。使ってますから、少しは出ます。
残留する事の全てを否定するかのような言い方ですが、それこそ漂白剤や殺虫剤が少しでもかかれば、きっともっとすごい数値で残留と出ますよ。
使わないにこした事は無いのだけれど、商品にならなくては困りますし、最低限は使います。
もっとも、使ってはいけない物が検出されるのは大問題ですけどね。

あと、煮炊きすると菌は死滅しますが、硝酸帯窒素なんかは逆に濃度が高くなって危険とも言われています。おそらく他の毒物もそうだと思います。

なんて事を書きながら、私は当時の彼女が事件が起こったすぐ近所の方で、迎えにいく度におびただしい数の取材陣を見た事を懐かしく思い出したりしています。

余談ですが、真須美容疑者が逮捕されるXデーをめぐって、家の周りに何ヶ月も新聞社やワイドショーのスタッフが常駐していましたよね。もともと、それだけの数を受け入れるビジネスホテルなんて和歌山にはありませんでしたから、来客があったときのホテルの手配に非常に苦労しました。和歌山ラーメンがクローズアップされたのも同じ頃です。これは推測ですが、スタッフの方が食べて「おお！」と思ったのか、上司に「ネタ探して来い！」と言われたのか、あの頃は和歌山ネタが多くテレビに出ていました。

らくっこ☆ぴこりんさんと、篠田耕一さんにトラバです