昨夜は事情があって就寝時間が遅くなり、朝は7時を過ぎても思うように目が開かない。仕方なく冷たいシャワーを浴びて無理やり目を覚ます。
ルーフバルコニーからは一成の元気な声が聞こえる。昨夜はおねしょをしたらしく、朝からシーツを洗う洗濯機の音と、さながら発掘された宝地図の様になった敷布団が干されていた。雨上がりの空は晴天。今年は空梅雨かな。
会社では相変わらず辛い話が続く。値上げに日参するメーカーさんや資材屋さんに運送会社さんを押さえて値上げを止めるのが最近の主な仕事になってきつつある。おまけに人材難。これはちょっと深刻でレベルの問題では無く数の問題。とりあえず頭数だけでも・・・なんて事すら出来なくなっている。会社経営は先の見えない下り坂をゆっくりと転がり落ちている感じだ。
アメリカではトウモロコシが生育不良なのだそうで、またまた飼料に影響が出そう。
先物や債券って、株券もそうだけれど、将来の利益や状況を様相して発行される価値相対品であって、現物そのものとの相対である金や通貨とは少し意味合いが違う気がする。将来性を見越して買うと言うことは、将来分を前借りしているのと似ていて、それは年金が現役世代が受益者分の負担をしている現在と似ていて、先細りの社会であれば損害は加速度的に増加するように思う。
そこに来て外貨。そもそも為替という制度は、取引される相手通貨や相手国に信用が無ければ始まらない話で、例えば日本がジャンジャン1万円札を刷って世界中にばら撒けば、たちまち円の信用力は下がるだろう。そんなバカな国が出ないように国際機関があって、ルールを話し合いで決めて秩序が保たれているはずだ。為替制度が始まってどのくらいの年数が経つのかは知らないが、人間が知恵を絞り出して考えた制度のはず。
ところがこれに第3勢力が現れたとしたら・・・
例えば偽札。北の方の国が有名らしいのだが、普通国は発行通貨量を把握しコントロールしている。でも、あくまでこれはその発行国で発行される正規の通貨に由来するもので、精巧な偽札が発行され紛れ込めば・・・・まぁ、対策はされているだろうけれど、”まさか”や”よもや”の世界がここにあれば侮れないのでは・・・
そして合法的擬似通貨もある。それは電子マネーやポイント制度。親会社のポイントなんて現金換金までOKだから、当然負債算入されてるのだろうけれど、商店街のポイントシールなんてどうなるのだろう。特定の商品との交換ならまだしも、金券や相当物への交換なら、これはある意味通貨ではないのだろうか・・・
我が家の新春恒例の石垣島旅行なんて、その恩恵をバッチリ受けていますから・・・
もしかしたら、今って、実は旧来の国際通貨統制はとっくに破綻しかかっていて、裏で世界中の偉い人達が必死になって新しいシステムを模索しているのではないだろうか。なんて疑いたくもなる世界の仕組み。1年先に採掘される原油だって、今は通貨と同じ意味を持つから。もしも明日、水で自動車を走らせる事に誰かが成功したら・・・空気からアルコールが作れたら、原油の価値なんてどうなるのだろう。
リーマンブラザーズの社長がサブプライム絡みの大損の責任を取って退任するらしいのだが、彼がそれで大もうけしていた時に尽くした贅沢の限りや無駄の限りはもう戻らない。結局は将来(現在)の誰かが損を被って昔の彼に贅沢をさせただけだったのでは。
水素は、水を電気分解して作る。水素自動車は酸素と水を排出する。水の豊富な日本では、電気があれば水素を作るのはたやすいだろう。大気を汚さずに安価に大量に作れる電力は原子力であるならば、早く安全な原子炉の技術を育ててもらえれば、日本は資源大国になるかも知れない。そうなれば、今のドバイは砂上の楼閣となり、今のドバイの狂乱繁栄はその時の誰かがせっせと貢いでくれている事になるのだろうか・・・
寝不足だと変な事ばかり考えてしまうが、この箱舟は何処に進むのだろう。
白と青のイソトマがバルコニーで咲いている。
一成に名前を聞かれ”イソトマだよ”と答えたが、彼には上手く言えないらしく”イトマソ・イトマソ”と一生懸命覚える姿がかわいらしい。
空は晴天。悩んでも、考えても太陽は昇り、出勤時間がやって来る。