子どもにテレビは良くない。
乳幼児であっても、テレビを長時間見せることで、子どもは無気力になったり、反応が悪くなったりするそうです。
育児関連のblogでもこの事は多く書かれていますし、色々な学会で発表されていますから、今更私なんかが書く事ではないのですが。
今日は最近読んだ本を一つ。
「早期教育と脳」 光文社新書 小西行郎 (著)何だかえらい大学の教授をされているお医者さんが書いた様です。さすがお医者さんと思わせる専門的な知識もチラホラと見えるのですが、私はこの先生の”人間らしさ”が非常に気に入りました。
勿論テレビの事にも触れられています。この本の面白いと思ったのは、「テレビを見せることは確かに子どもには良くない。学術的な結果も出ている、しかし、だからといってテレビを我慢する事で、お母さんが参ってしまいませんか?」といった感じの投げかけがなされている点です。
テレビが駄目だと言われれば言われるほど、それで我慢をしているお母さんも多いでしょう。出来るなら我慢するに越した事は無いのですが、それでストレスが溜まってしまっては本末転倒なのではないでしょうか。
我慢できる意志の強いお母さんはそれで素晴らしい事ですが、多分世の中にはそこまで意思の強くないお母さんもいらっしゃると思います。誘惑に負けてテレビを見るにつれ、子どもに心で謝っているお母さんもいるのではないでしょうか。「見るのだったら一緒に楽しみなさい」と言う先生の言葉で、救われるお母さんも随分いるのではないでしょうか?
例えば暴力もそう。思わず子どもに手を上げてしまった。心では子どもにすまないと思いつつも、やっぱり手が出てしまったというお母さん。きっと本当に辛かったのではないでしょうか。先生は、ダダをこねる子どもに対しても「パチンとやって連れてくればいいのでは」と案外あっさりと見解を示してくれています。
「体罰はダメ!」という言葉を聞く度に、その意味を色々と考えすぎて、頭の中で悩んでしまうくらいだったら、悩まない方がずっとましと言う事なのでしょう。
最近は、情報が氾濫しすぎて大変な事になっています。多分整理しきれないんですよね。そして、私たちが、あれがいい、これがいいとblogで書くにつれ、きっと判っていても出来ない人、傷ついた人もいらっしゃるのかななんて思っています。私はこの本を読んだ時、以前「
子どもを抱かない母親」というエントリで母乳の事をblogに書いた事を思い出しまてしまいました。
かんじんかなめはお母さんなんですよね。どんなに子どもにいいことをしたとしても、お母さんが仏頂面だったら、きっと良い結果にはならないと思うし、悪いなと判っているのだったら、その分お母さんが代わりに出来る事もあると思います。
どのお母さんも悩んでいるはずですし、不安なはずなんですよね。どんなに人前では平気な顔をしていても、悩んでいるお母さんって多いと思います。
だからそんな悩みを見せ合ったり、他の人を見て安心したり、逆にびっくりしたり。子どもが溢れかえっていた昔とは違い、
父、母、子どもという標準的な家庭が30%な世の中なのですから、blogって井戸端会議みたいな側面もあって、私は好きです。
情報が氾濫しすぎているのは怖い事です。その中には”ガセ”や”ゴマカシ”が紛れ込んでる場合があるからです。
例えば、青果物の栄養価、「サツマイモには、お米の5倍~7倍の食物繊維が含まれています」と書かれていたらどう思います?
サツマイモを沢山食べて満足しません??実際には、サツマイモに含まれる食物繊維は可食部100gあたり2.5~3g程度、決して多くはありません。むしろ繊維だけで言うならオクラはサツマイモの倍、5gもあります。でも、白米に含まれる食物繊維は0.5gですからウソではないのです。これはゴマカシです。
それから研究結果なんかが添付されている場合がありますが、これも研究時期、機関名等を良く見て下さい。古い研究結果だったりすると、覆っている場合もありますし、本等でも書かれた年代が古いと意味がありません。又全然信用できない機関(実際企業の都合のいいデータだけを流す機関もあるのです)もありますから、これも注意。○○研究所なんて書いていても、もしかしたら何処かの一軒屋だったりする事もありますからね。
このあたりは、見る私たちが”知識”を持つ必要があるのでしょう。全ての情報を鵜呑みにする事は危険です。
最近のお母さん方って総じて熱心なんだと思います。
商業主義が蔓延すると、そういう熱心さを逆手に取った”デマ”や”ゴマカシ”が流行してしまいますね。
ムツカシイ時代です。