続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

鈴木しづ子(私的解釈)霜の葉や。

2021-04-08 07:17:35 | 鈴木しづ子

   霜の葉やふところに秘む熱の指

 霜葉紅於二月花・・・霜の葉は紅く美しい。命の終わり、続きはなく朽ちていくだけ。人に踏まれ風に吹き寄せられる霜の葉の定め。けれども、その紅さ、情念は燃え落ちることなく残っている。
 景色は霜が降りるほどの寒さであるが、夜の記憶の指はまだ冷めえない。
 胸の奥底、消すことのできない烈火の指、その感触がまだ熱く騒いでいる。
 恋の秘め事の隠微、霜の葉はかくも美しく明日の定めを知らない。


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