同級生のYさんから、「こんなのあった、可憐な花」と八重のドクダミの写真が送られてきました。おもしろい、うれしい、たのしい。
ドクダミの白い花弁は花弁ではなくて総苞。中の黄色いところが小さな花の集まりと思っていました。八重はどういう仕組み?
「雄しべが花弁になる」例が多いけれど、ドクダミもそうかしら
そもそも、
「苞が花弁化する仕組み・遺伝子について」はわかっているのかしらと検索したら、
1)4枚の総苞の大きさの違いについては大日本図書のサイトに載っていまいました
2)①八重のドクダミの仕組み・作りについては、麻布大学のサイトにのっていました。
②品種として学名が付いていました(YList)
Houttuynia cordata Thunb. f. plena (Makino) Okuyama
Houttuynia cordata Thunb. f. polypetaloidea T.Yamaz. シノニム
f. は「品種名」、plena は「八重の」、polypetaloideaは「多くの花弁がある」
corodatusが「心臓の形をした」なのでcordataは葉の形が心臓の形ということかもしれない
3)遺伝子については、
①萼・花弁・雄しべ・雌しべについては「ABCモデル」がある。
②苞については20年前にドクダミの苞の形成の研究があったようです
ABC遺伝子を働かせれば、成長点で花が咲くのかというと簡単ではなかったようです
それで、上流の3つの遺伝子グループがわかると、こうした遺伝子が作るタンパク質が複合して作用している、とわかって来たようです。フロリゲンも関係するだろうし。
いま、どこまでわかっていて、たとえば高校生物ではどのあたりまで、教えているのでしょうか
4)総苞や小苞が葉になっているのもありました。
これにも品種として学名がついていました。
Houttuynia cordata Thunb. f. viridis J.Ohara
viridis は「緑の」
一晩立ったら、そういえば、昨年、郵便局の近くで八重を見たなと気になっていってみることにしました。
朝のラジオを聴いていたら、気象予報士の方が「5枚のドクダミをラッキー遺伝子となずけました。リスナーの皆さんからもお便りや写真が届いています」といっていました
なんか、「ドクダミばかり見て歩いてしまうようになったね」っとのやりとり、これも楽しい、面白い。
で、ドクダミをみて歩きました
フラワーベッド?にきれいにうえられているちょっとはなれた郵便局のドクダミ
白いのは、花弁ではなくて総苞が花弁化したもの
小さな蕾は薄緑色
4枚の総苞は大きさが違う。蕾の時一番外側だった総苞が一番大きい
大・左右の中・最後に小の順で開く
中央はたくさんの小さな花のあつまり
一つ一つの花の作りは、は3本の雄しべ(黄色いのがその葯)・柱頭が3つにわかれた雌しべが1本(白い)・小さな苞が1つ
総苞が5枚。これをラッキードクダミとしたらしい。5枚目は総苞だろうか
これは5枚目が尖っていて、もしかしたら小苞が花弁化したものかもしれない
これも尖った2枚は小胞が花弁化したものだろうか
こうなると、ヤエドクダミ(みんなの趣味の園芸ではヤエノドクダミ)に近いように見えます
総苞が5枚。これをラッキードクダミとしたらしい。5枚目は総苞だろうか
これは5枚目が尖っていて、もしかしたら小苞が花弁化したものかもしれない
これも尖った2枚は小胞が花弁化したものだろうか
こうなると、ヤエドクダミ(みんなの趣味の園芸ではヤエノドクダミ)に近いように見えます
これは野生のドクダミの中にありました
八重に近い感じです
・・・昨年見たお宅?・お店?のフラワーベッドはヤエドクダミばかりが植わっていました
今年も咲いていました
可愛いです。左にちょっと気になる一輪がある
上の方の花弁化した小苞はへら状・舟状で少し緑がかって優しい印象
これは、また、キレイ、花弁化した総苞の一部分が緑色・葉になっていて、おしゃれ
こちらはミドリハコベと言っていいのかしら
これは、変形
Yさんにこれらの写真を送ったら、「ヤエドクダミは不安定なのかもしれないね」との返事
形質が安定・固定、されてないのかもしれないと私思いました
ところで、ドクダミは3倍体で、受粉せずに子房が発達して種ができる、と書いてあるサイトがありました。
たとえば、気に入った花の枝を刺したり、その花の種を得て播いて増やすことで、八重や部分的に色の変わったドクダミが作れるのかしら
ドクダミには斑入りや葉の色がカラフル(五色)なのもあることがわかってきました
まだまだ、散歩の折に、ドクダミに眼が行ってしまう日が続きそうで、おもしろいです
そういえば、ドクダミは薬草でした
小石川植物園・元徳川幕府薬園のドクダミ