夕焼け金魚 

不思議な話
小説もどきや日々の出来事
ネタ控えです
最近は俳句も少々

300文字小説 鏡の前で

2012-07-11 | 創作
 朝の白い光の中で、貴方を起こさないようにそっとベッドから降りたわ。
 鏡の前でナイトウェアー滑らせて、背中で髪を纏めます。
 長い髪が好きだと言うけど、もう長い髪も似合わないわ。
 化粧していて、視線を感じて振り返ったけど、ベッドは平たいまま。
 パジャマも昨日のまま折りたたまれている。
 心はあの日のままなのに、私を置いて少しずつ少しずつ時は流れている。
 むき出しの膝に熱いものが、ひとつ、ふたつ。
 今日も化粧やり直しね。
 胸も気持ち小さくなってしまった。
 髪をすくう手に力が入る。
 艶が足りない。
 鏡の中の私、少しやつれたみたい。
 みんな、貴方のせい。


追伸 アフェクトエイトというのに参加してみました。
    下のバナーをクリックしてくれると、広告収入が貰えると言うところです。
    本文が面白いなと思われた方は、クリックしてみてください。
    変なところには飛ばないはずです。








コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 300文字小説  空へ | トップ | 300文字小説 涙の音 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

創作」カテゴリの最新記事