Sera の本棚

感動した本のことや映画を見たり、コンサートへ行ったりした感想、高槻の写真など記録できたらいいなあと思います。

文豪宮本武蔵ー田中啓文作

2023-04-23 17:05:40 | 

東寺塔頭観智院で宮本武蔵の絵を見てから、宮本武蔵について書かれた本を読んでいます。いろいろ図書館で借りたのですが、あまり面白いとは思いませんでした。田中啓文さんの書かれた「文豪宮本武蔵」が読んだ中で1番面白かったです。江戸時代からタイムマシーンを使ったかのように明治時代に宮本武蔵が現れます。樋口一葉や正岡子規、夏目漱石、森鴎外などに出会います。そして奇想天外な小説を書くことになります。全然宮本武蔵の人物像とは違いますが、強くて卑怯なことはしないなど、とても面白く、案外宮本武蔵の本質が書かれているのかもと思いました。

こちらの本も半分以上読みましたが、図書館の返却期限が来たので返却しました。友達の質問「なんで宮本武蔵が好きなん?人切りやでぇ~」にはどう答えようかと思います。「見切る力」「卑怯なことはしない」「物の本質を見極める」などに惹かれるのかなと思います。それに絵も描かれ、書にも精通し尊敬するところがたくさんあります。「独行道」には

  • 世々の道をそむく事なし
  • 身にたのしみをたくまず
  • よろづに依怙の心なし
  • 身をあさく思、世を深く思ふ
  • 一生の間よくしん(欲心)思はず
  • 我事におゐて後悔をせず
  • 善悪に他をねたむ心なし
  • いづれの道にも、わかれをかなしまず
  • 自他共にうらみかこつ心なし
  • れんぼ(恋慕)の道思ひよる心なし
  • 物事にすき(数寄)このむことなし
  • 私宅に老ゐてのぞむ心なし
  • 身ひとつに美食をこのまず
  • 末々什物なる古き道具を所持せず
  • わが身にいたり物いみする事なし
  • 兵具は各(格)別、よ(余)の道具たしなまず
  • 道におゐては、死をいとはず思ふ
  • 老身に財宝所領もちゆる心なし
  • 仏神は貴し、仏神をたのまず
  • 身を捨て名利はすてず
  • 常に兵法の道をはなれず

生き方の心得をしっかり持っているというのも尊敬できます。お風呂が嫌いで臭かったようです。身近にはいないので好きと言っていますが、そばにおられたら嫌いだと思ったかも(笑)ええ加減なわたしです。

2023-4-23(日) 図書館資料 請求番号:913/B/タナ

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