とうとう「あきない世傳金と銀」も完結編です。友達の薦めで2021年12月から読み始めました。1~11巻までは図書館で予約するとすぐに借りることができました。12巻は今年の2月発売、そして13巻も8月発売されたので、こちらの2冊はアマゾンで購入しました。2ヶ月で11冊を続けて読めて本当に良かったです。その2ヶ月間で主人公「幸」と「菊栄」、「佐助」「賢輔」「お竹」「お梅」「力造」「お才」など登場人物と濃い交わりが出来ました。今回は吉原の「衣裳競べ」と予告されていたので特に楽しみでした。ファッションショーは大好きです。どんな気の利いた衣裳が登場するのかととても楽しみでした。衣裳を着る人は吉原で初めて芸者を目指す「歌扇」さん。そんな歌扇さんが衣裳競べには出ないと言ってきます。幸は
「美しさ、華やかさを競い合うのが花魁で、芸の腕を磨き、精進を尽くすのが芸者。花魁が廓の花ならば、その花の美しさに芸で彩を添えるのが芸者。求められるものも担う役割も異なる。」
という思いから「勧進大相撲」の「名乗り上げ」に例えて説得しました。この件から益々どんな衣裳か興味をそそられました。着物は黒、そこに5つの扇の紋が入り、帯は銀鼠。
が銀鼠です。結び方は「柳結び」、振り返ると「見返り柳」、想像するだけでも粋です。歌扇さんに相応しい凛とした威厳のある衣裳が出来ました。
この後もいろいろ災難に見舞われます。その度に知恵を絞って周りの人と力を合わせ立ち上がる幸でした。これは完結編ですが特別編があと2冊発行されるそうです。そちらも楽しみです。
春の空を「浅縹(あさはなだ)の天が覗く」と表現してあるのでどんな色かと調べました。、来春は私もこのような空を眺めて「浅縹の天が覗いている」と幸に代わって言ってみたいです。
2022-8-22(月) 所有本