「将棋指しの腹のうち」先崎学作を読みました。私の知らない将棋の世界のことが色々書かれていて面白かったです。「勝負メシ」「将棋メシ」は何かと最近は注目を浴びていますし、ミーハーな私も将棋はわからないのに、勝負メシのニュースは気を付けて観ています。この本は第一局から第七局まで書かれていて、東京の棋士がよく行かれる食べ物屋さんの題名が付いています。
- 第一局【みろく庵】ー古き良き風情を残す居酒屋兼そば屋(2019年3月閉店)
- 第二局【ほそ島や】ー将棋指しにとっての社員食堂
- 第三局【代々木の店】ー鈴木大介くん人生最高の夜である
- 第四局【チャコあやみや】ー1kgのステーキを焼いてもらって4人でシェアして食べる
- 第五局【焼肉青山外苑】ー高級焼き肉店に若者が30人行く
- 第六局【きばいやんせ】ーとにもかくにも祝勝会
- 第七局【ふじもと】ー「それじゃ君、鰻でも食いに行くか」
お酒の席でのお話や将棋界ならではの慣習など初めて知るお話もありました。先輩にご馳走になりたいとき、先輩の特徴をよく理解して話を進めます。例えば米長先生にはみえみえなお世辞が効果あったそうです。単純なのだと書いてあります。勝浦先生は露骨に言うと逆効果になってしまうので、シブく褒めるのが良かったそうです。この辺りは世間と変わりませんね。親子関係でも使えそうです。
「あ、わたくすはですね、二千円のうなずーとですね、肝吸いをお願いします」
このセリフを聞いただけでどなたが仰ったのかわかりました。最近はテレビではお見受けしませんが、お元気でお過ごしなのでしょうか?たまにはテレビ出演もしてほしいです。皆さんもご存知でしょうね?加藤一二三九段です。面白いエッセイで気楽に読めました。
2025-4-25(金) 図書館資料 請求番号:796.0/セ