特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

ソウルの街中で出遭った“白南準”

2006-02-14 21:48:21 | ソウル見て歩き
 のち曇り。最低気温4.4度。最高気温7.5度。バレンタインデー

 帯電体質の私。このところ毎日のようにドアノブやエレベータのボタンに触れるたびにビリビリビリビリと一人感電しまくっていただけに恵みの雨となった。

 ソウル市庁舎から光化門の交差点に向かって歩くと清渓川(チョンゲチョン)広場の手前にソウルファイナンスセンタービル(서울파이낸스 빌딩)がある。このビルにはメリルリンチ(메릴린치)マッケンジー(맥킨지)といった外資系コンサルティング会社や金融関係のオフィスが数多くテナントとして入っている。そのため、地下にある「ソウルファイナンスセンターモール」では世界各国の料理が楽しめる本格的なレストランが軒を連ねている。オープンしてから既に3,4年は経つと思うが、今でもお気に入りの場所であることに変わりない。

 今日(2/14)久しぶりに足を運んだところ、地下1階の回転扉を入ってすぐ右手に韓国を代表するアーティストである白南準(ペク・ナムジュン)の作品が飾ってあるのに気がついた。

【写真上】ソウルファイナンスセンタービル地下1階に飾られている白南準(ペク・ナムジュン)による作品

 今年(2006年)の1月末(29日)にフロリダ州マイアミのご自宅で74歳で亡くなられたというニュースは韓国内はもちろん、世界中を駆け巡った。韓国の国立現代美術館に所蔵されている『多多益善(タダイクソン=다다익선)』を学生時代に初めて目にしたときの衝撃は今も忘れることが出来ない。氏は生前に「芸術は一種の詐欺行為である」という言葉を残している。今日、ソウルの街中で偶然にも氏の作品に接して、韓国が生んだ稀に見る「奇才」の死を改めて悼んだ。


最新の画像もっと見る