労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

もういいかげんにしていただきたい

2007-10-15 17:23:46 | 政治
 われわれは、このブログの目的が、日本や世界の政治や経済の現状について一般的な論評を行うということは、何度も明言しているところです。
 
 ところが、いまだにわれわれのことを「拉致問題研究会」であると勘違いしている人があとをたたないのはどういうことでしょうか?
 
 特に、新潟の拉致関係者の現状をこと細かく報告して、どう思うか?などといわれてもわれわれには、地震に見舞われた方々の早急なる復興を念願しておりますとしかいいようがありません。
 
 また拉致関係者がヘンな目で見られているということですが、そういうこととわれわれがどういう関係にあるというのですか?もし彼らが帰国しても、彼らが“浮いた存在”であり続けているとしたら、もう5年もたつのですからそれは彼らの責任ではないですか、昔、敗戦でシベリアに抑留された人々の多くは、ソ連当局に“洗脳”されていて、帰国直後は、日本の市民生活から“浮いた存在”でしたが、その“洗脳”はたいてい一年以内に解けて皆さん普通の市民に戻っていきました。これはオウム真理教でも同じでしょう。95年の強制捜査以来、多くの人がオウム真理教とは手を切り、少数の人が残りました。手を切った人の“洗脳”はもう解けています。だから、“洗脳”などというものが普通の人の精神に与える影響はきわめて限定的だといえます。
 
 拉致帰国者の多くがいまだに“浮いた存在”であるかどうか、われわれは本当のところは知りませんが、もしそうであるならば、それは彼らが“秘匿”すべきものをいまだに抱え続けているということであって、人々が“秘密を抱えている人”を警戒の念で見るのは、ある意味で仕方のないことなのかも知れません。だからこそわれわれは、労働者の信頼をえたいと考えるなら、隠しごとをしながら労働者に接近してはならない、と口をすっぱくして言い続けているわけです。
 
 特に、蓮池薫氏は「この方法(北朝鮮での出来事を何も話さないこと)がまだ帰ってこない拉致被害者を帰国させるいちばん良い方法だと確信している」とまでいっているのですから、われわれのブログにわけの分からないことを書き込んだ人が、こういうことでわれわれにとやかく言うのはどういうことなのか、われわれにはまったく理解することができません。
 
 われわれにどうしろというのですか?「どうして君たちの沈黙が拉致被害者の帰国につながるというのか、いいかげんなことばかり言ってるんじゃないぞ」と彼らを追求してほしいのですか?しかし、何度も言いますが、われわれは「拉致問題研究会」ではありません。政府もマスコミも家族会も「救う会」も当人たちも、そして意味不明なコメントを書き連ねた人も、それでよかれと思ってやっていることについて、拉致問題とは何の関係もないわれわれがゴチャゴチャ言うこと自体が、おかしなことでしょう。
 
 また「拉致家族会」の諸氏に安部晋三政権のもとで「諸君たちがやっているのは、拉致報復運動なのか拉致救済運動なのか」と問うたことをあれこれいう人がいますが、われわれの質問は正しかったのではないですか?もしわれわれがあのような質問をせずに、「拉致家族会」が自分たちのやっていることは「拉致救済運動」であると答えなかったら、「拉致家族会」は今ごろ、拉致問題を利用して金正日政権を武力で転覆しようとしていた安部晋三政権と命運をともにしていたでしょうから、むしろわれわれとしては警鐘を与えたことに対して「拉致家族会」の方々に感謝していただきたいくらいです。
 
 ところが「拉致家族会」の存亡の危機を救ったわれわれにたいして、こういう態度はどういうことでしょうか?非常識にもほどがあるのではないですか。
 
 ついでに、北朝鮮政府および朝鮮労働党の諸氏もわれわれについて大きな誤解をもっているようなのであえていいますが、北朝鮮政府が無謀なミサイルの発射を強行して以来、われわれは安部晋三氏の北朝鮮政策、すなわち、金正日政権を追い込んで、アメリカとともに北朝鮮を武力制圧するという政策が、無謀かつ荒唐無稽であり、現実性がないばかりか、むしろ北東アジアの緊張を高める非常に危険な政策であると批判してきました。
 
 そして、この観点から、われわれは安部晋三政権の北朝鮮政府にたいする経済制裁に一貫して反対してきましたが、これはわれわれが国際紛争は平和的な手段で解決されるべきであると考えているからで、北朝鮮政府と日本政府のあいだには解決すべき国際紛争がないといっているわけではありません。
 
 むしろ逆に、われわれは「拉致問題」が日本政府と北朝鮮政府のあいだに存在する深刻な国際紛争であると考えているからこそ、両国政府の真摯な話し合いで解決せよと要求しているのです。そしてこの要求は、日本の労働者階級と北朝鮮の労働者階級の要求でもあります。
 
 この問題で北朝鮮政府および朝鮮労働党の諸氏が、日本のバカ右翼並みの貧弱な脳みそしか持ちあわせていないとしたら、それは北朝鮮政府および朝鮮労働党の諸氏にとって破滅的な結果をもたらすことでしょう。
 
 もっとはっきりと言わなければならないですか?われわれは北朝鮮政府および朝鮮労働党の諸氏がもし「拉致問題」を何かの取引の材料のように考え、その解決のためには何らかの「対価」が必要であると考えているとしたら、それは正しくないと言っているのです。
 
 この問題は、ことの性質上、北朝鮮政府が責任をもって、「対価」なしに解決すべき問題であり、金正日政権が日朝間に突き刺さっているこのトゲを抜かなければ、日本の政権がどのように変わろうが日本の世論が軟化することはないと言っているのです。以上です。