サルの方丈記

キャンドゥーサルの日記風ブログ

母べえ

2008-02-10 20:24:38 | Weblog
不忍池の東急で「母べえ」を観る

昭和の戦争期での「普通=日常」を投射した
いい映画だった

同時に日本国憲法を観ているようだった
国家と個人の関係
良心の自由
現憲法19条は、「思想および良心の自由は、これを侵してはならない」と説く

小学校での国への賛歌
その時、うちの「母べえ」は小学校の頃である
恐らく同じように歌っていたのだろう
戦後のうちの母べえも同じ道を進んでいるだろう
日本の母は強し
大切にしたい

同じようなことをいまだにやっている国々もある
米国も一つ間違えば「自由」という狂気を
片手に持っているのかもしれない

自分がその時、青年として存在しているなら
普通の人として
国家の片棒を担ぎ
戦意高揚に走っていただろう
どうにもならない異常の世界では
主人公のように強くはなれなかっただろう
きっと特攻で爆死だ
弱いことを知っている

帰宅後
亡き父から頂戴した
小泉信三著「海軍主計大尉 小泉信吉」昭和41年8月15日第1刷(発行:文芸春秋)
を開く

戦争てもんは「アホやで」

ただ、その時の熱き青年たちは
国が滅ぶかどうかの瀬戸際であることから
大儀と矛盾を抱えながら
自分という生き物・人間に真摯に向き会い
思想はともかく
強い「核」を醸成していたことは
揺るぎない

戦争で明治維新以来の考えは終焉したが
まだまだ我家の「母べえ」も含め
日本の「母べえ」は生きている

さる