ダダのミシン屋日記『ジャノメミシン米沢店です』

ジャノメミシン米沢店の店長のブログです。
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仮設住宅

2014年03月23日 12時01分20秒 | 日記
かみさんが福島の仮設住宅に行ってみたいと言い出しました。
 
何しに行くの?
 
「解らないけど、行って仮設住宅に住んでる人の話を聞いて何が出来るか考えてみたい。」
 
物見遊山や興味本位で行って良いものでは無いと反対したのですが、言って聞くやつじゃなくて(笑)
 
仕事も暇なので私はアッシー君として、郡山から自主避難して米沢に来ているかみさんの友達と出掛けて来ました。
 
行ってどうするのか?二人共妙案は無いようでしたが、とにかく行って現場で考える?
 
 
訪ねた仮設住宅の前に56人の若者が何か立ち話していました。
ボランティアの方か?と声を掛けたら、仮設住宅の壁に壁画を描いた学生さんたちで、卒業したので卒業証書を見せに訪ねて来たのだそうです。
 
次にゴミ置き場で大工仕事をしていた数名の住民の方に声を掛けました。
 
偶々でしたが、声を掛けた方は仮設住宅の自治会長さんでした。
 
マスコミでも何でもない、ただの主婦が「お話を伺いたい。」と言っても、不審に思われるだけじゃないのか?
 
そう思うのですが、自治会長さんは集会所に案内して下さり、快く話をしてくださいました。
 
知らずに行ったのですが、そこの仮設住宅の方は殆どの方が浪江町からの避難者の方たちで、50世帯ほど暮らしておられるが、お年寄りばかりだそうです。
 
多い方で月に3回位、自治会長さんは月に一度4時間だけ、浪江の自宅に戻るけど、すでに3年・・・
 
ネズミが走り回ってる自宅に戻っても何もすることはない・・・
持ち帰りたいと思う物も有るけど、実質四畳二間の仮設住宅に持ってきても置き場所がない・・・
 
3年経って、物はみんな持って来てもしょうがないものに成ってしまった。
何しに行くわけでも無いけど、月に一回くらいはやっぱり自分の家を見たく成るのだそうです。
 
帰れない我が家。
諦めなきゃいけないのはわかっているけど、何も悪いことをしていないのに全てを奪われてしまった事に対する悔しさが、語られる言葉の端々に現れておりました。
 
仮設住宅の暮らしはやはり狭いし、基礎が低くて排水が上手く行ってないから湿気も多く不快なもので、建物の土台が杉の木で作られているから何年も保つものじゃなく、耐用年数はもともと2年なのだそうです。
 
今望むことは一日も早く復興住宅が出来る事で、復興住宅へ移り住むなら仮設住宅単位で入れるようにして欲しいって事でした。
 
4月には復興住宅への抽選が始まり、自治会長さん自身は新たな土地に建てているご自宅が5月に出来るそうです。
 
 
 
米沢への避難者の方達と作った合唱サークルは去年暮れに実質解散しているのですが、かみさんは今年も復興支援チャリティーコンサートを開くそうです。
集めた募金を、今年はここの仮設住宅の自治会に寄付する事を約束して帰ってきました。
 
 

イメージ 1


 
仮設住宅近くの学校近くに有ったモリタニングポスト。
 
今日の米沢の数値が0.048μSv/hですから、やっぱり高いですな。
コメント (13)
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