SCUM’S BLOG
満たされている時は
満たされている事に気付かない
むしろ枯渇すら感じる
 



Nさんという、バルカン乗りの女性に、お別れを言いに行ってきました。

彼女は、私のバイク関係の知り合いとしては珍しく、教習所流れでも、ネット流れでもなく、仕事の関係で知り合った子。

彼女のお兄さんは、バルカン→ハーレー、弟もバルカン乗りという、生粋(?)のアメリカン家族(?)の子。<変な表現だな

初めて会ったのは、今から2年ぐらい前かな。

最初は、イカれた格好の子だなぁと思っていたのですが、話すと良い子で、アメリカンバイクという共通の話題もあり、すぐに打ち解けました。

当時彼女は、普通二輪免許は持っていたものの、バイクは持たず、弟のバルカンをたまに借りて乗る、といったカンジでした。

アクティブな彼女は、他にも色々な事に挑戦したりしていて、バイクだけではなかったので、頻繁に連絡を取り合うという程の間柄ではなかったのですが、たまに会うと、元気で明るく優しい彼女に、色々な刺激をもらう事ができました。

初めて彼女に、バイクを見せに行った時、彼女の住むマンションの下で待っていたら、彼女だけではなく、兄と弟までがついてきたので、ビックリした事がありました。

兄はその後仕事だとかで、お別れしましたが、弟は時間があるとかで、一緒に走る事に。

弟のバルカンはタンデムができないものだったので、彼女を私の後ろに乗せ、走る。

彼女が行きたがった輸入雑貨の店に行き、彼女が物色する間、弟と一緒に、色々会話。

その後、志賀島へ行き、途中で、弟と彼女が交代。

なんと、私と弟のタンデムでマンションまで送りました。

すごく楽しかったけれど、考えてみれば、変な話ですよね。

会った事も無い男が、女兄弟に会いに来て、一緒に遊んで、帰りには握手までしちゃったりして。

バイクという共通項がなければ、ありえない話。

そんな彼女は、ハーレーに憧れ、大型二輪を取得。

しかし、色々考えた末、ファーストバイクは、バルカンにしたのでした。

お互い色々あって、なかなか彼女のバイクを見に行けないまま、今日になってしまいました。

彼女のバイクは、今、修理中との事で、結局見る事ができませんでした。

彼女に案内してもらって、親不孝通りの脇にあるカレー屋で、昼食を取り、その後、喫茶店、バーと周り、色々お話してきました。

他愛も無い話から、私の今回の事や、彼女の恋の話やら、色々、取りとめも無く。


恋の話が、気になりました。

4年ばかり彼氏がいないという彼女。

最近、気になる人ができたのだけれど、その人は、妻帯者だというのだ。


そりゃイカンと、あれやこれや例え話を出したりしながら言うのだが、一度点いた恋心ってのは、簡単には消えませんよね。

そりゃ、そうか。


印象的だった言葉が、

「バカな男の一番でいるより、素敵な人の二番の方がいいかなって思うようになってきちゃったんです。」


プハ!バカか!なんだその二者択一は!

彼女はまだ24歳と若く、魅力的な女性であるのに、なんだ、そりゃ。

きちんと、別の素敵な人の一番になるように。

妻帯者ぐらいしか素敵な人がおらず、後はバカばっかりなんてところにだけ居ずに、もうちょっと世界を広げるようにと、伝えてきました。

まぁ、バカで人を不幸にするお前が言うな、ってカンジかもしれないけれど…


小雨の降りだした中、天神まで乗っていった私のバイクに戻り、暖機運転が済むまで、彼女は一緒に居てくれました。

チョークを戻した時、彼女の顔を見たら、何か、ものすごく切なそうな顔をしていました。

こんな俺なんかとの別れのために、そんな表情をしてくれるなんて、ありがとう。

なんだか私も切なくなっちゃって、会話が止まってしまい、「じゃあ」とだけ言って、バイクを発進させました。


切ない恋なんかせずに、素敵な人の一番になって、幸せになりますように。

そのパートナーが、アメリカンに乗るようなヤツで、いつか一緒に走れたら、いいよね。

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