「かべぎわのカレンダリオ」 バンタムクラスステージⅩⅢ
2015.5.14(木)~25(日) シアターKASSAI
作・演出 細川博司
<ストーリー>
1950年代のイタリア、ローマ。
ラウラとマレーネ、
姉妹のように育った二人が営む小さな映画館。
・・・・・・・と、ある暗殺者を巡る、ふたつの物語。
#1「マレーネの晩秋」
映画館の閉鎖を目論む街のギャングは、会計士を装った暗殺者を送り込む。
その正体は「カレンダー」という名の殺し屋であった・・・
ハードボイルドタッチの長編ロマン。
#2「ラウラの夏」
赤字続きの経営に苦しむ映画館に、寄宿学校の生徒たちのための上映会の依頼が舞い込んでくる。
依頼主はラウラが学生時代に憧れた教師であった・・・
カジュアルタッチの中編コメディ。
<チラシより>
<キャスト>
マレーネ 宮島小百合
ラウラ 椎名亜音
カレンダー福地教光
ミルコ 沖田幸平
アルフレド土田卓
神父 小川大悟
ピストーネ(ボス)上杉逸平
バラキ 牧島進一 他
<感想>
ローマを牛耳るマフィアのボスが、恨みを持つ実の息子バラキに暗殺された事で始まる物語。
権力争いとはちょっと違い、個人の恨みが原因。
ボスが殺されたとなると、当然その後に色々と起こる。
そのボスの娘マレーネが映画館の経営に携わっていて、命を狙われる。
あれっ?何故そうなったのだろう。バラキが、自分と違って幸せそうに育った腹違いの妹を恨みに思ってというなら分かるけど。
もう忘れてる・・・。
たくさんピストルで撃たれ、ナイフで切られて死ぬハードボイルド。
絵に描いたような、暗黒の世界が繰り広げられる。
薬莢が落ちる音もちゃんと入っていて細かい。
ちょっと暑苦しい男たちがたくさん出て来るが、みんな絵になる感じでカッコイイ。
そんな中で、クールなのがカレンダーとバラキの2人。
ナイフのような鋭いカレンダーと、ソフトで内に秘めた冷たさのアンバランスな感じのバラキ。
「ラウラの夏」は、「マレーネの晩秋」のスピンオフドラマのよう。
同じ日に観たので、頭の中では一つの物語として融合されている。
同じシーンも少しある。
自分は「ラウラの夏」を先に観たが、その方が良かった気がする。
その当時の映画館の様子がよく分かり、そこで働く人たちの関係も分かった。
賑やかな普通の人たちの中で、1人クールなカレンダー(この時は違う名前だったかな)だけれども、特に違和感はない。
違和感と言えば。
映画の、生徒に見せたくない所をフィルムを切ってカットするならまだ分かるが、新しい映像を付け加えるという発想にはちょっとビックリ。
それは、違和感あるだろう。
結果としてその案はなくなり、良くない事として結論付けられる。よかった。
ラウラの恋は、淡く淡く、少女時代の憧れをそのまま持って大きくなったよう。
マレーネの方がしっかりした大人に見えた。
日替わりゲストがあるのが「夏」。
この日替わりゲストがとても盛り上がり、これがメインなのではとも思ってしまうほど。
「夏」の中では、映写技師さん(アルフレド)がカッコ良かった。
そう、神父さんは「夏」を観た時は、この人は神父に化けているギャングなのだと思っていた。
「晩秋」の時のずっとそう思っていたのだが・・・・
後から考えたら、どうやら本物の神父さんだったようだ。
神父さんもかなりハードボイルドな感じで、お説教されてもちょっと嘘くさいかも。
不思議の思ったのが、マレーネの天真爛漫さ。
父親がどういう人間が知っているのか、知らないのか。
何も知らない様に感じたけれど、実際にそんな事ってあるのだろうか。
バラキを始め、父親のせいで不幸になった人たちが沢山いるだろうに。
異母兄妹の2人の境遇の違いは、どこから始まったのだろう。
子どもの時に一緒に遊んでいる姿があるなんて、かえって残酷だ。
「知らない事も罪」なのだ。
そして、父親同士が友達だと言うが、どういう関係だったのだろう。
ラウラの父親は一般人なのか。
牧島さん目当てで行った公演だが、ライフとはまた違った牧島さんを見る事が出来て大満足。
殺し屋というより、お坊ちゃまでしたね。
育ちが良さそうで、感情を外に出さない。
帝王学でも教え込まれた人物という感じだけれど、そのように教育された訳ではないのだろう。
どんな風に育ったのか、考えるとかなり深い。
2015.5.14(木)~25(日) シアターKASSAI
作・演出 細川博司
<ストーリー>
1950年代のイタリア、ローマ。
ラウラとマレーネ、
姉妹のように育った二人が営む小さな映画館。
・・・・・・・と、ある暗殺者を巡る、ふたつの物語。
#1「マレーネの晩秋」
映画館の閉鎖を目論む街のギャングは、会計士を装った暗殺者を送り込む。
その正体は「カレンダー」という名の殺し屋であった・・・
ハードボイルドタッチの長編ロマン。
#2「ラウラの夏」
赤字続きの経営に苦しむ映画館に、寄宿学校の生徒たちのための上映会の依頼が舞い込んでくる。
依頼主はラウラが学生時代に憧れた教師であった・・・
カジュアルタッチの中編コメディ。
<チラシより>
<キャスト>
マレーネ 宮島小百合
ラウラ 椎名亜音
カレンダー福地教光
ミルコ 沖田幸平
アルフレド土田卓
神父 小川大悟
ピストーネ(ボス)上杉逸平
バラキ 牧島進一 他
<感想>
ローマを牛耳るマフィアのボスが、恨みを持つ実の息子バラキに暗殺された事で始まる物語。
権力争いとはちょっと違い、個人の恨みが原因。
ボスが殺されたとなると、当然その後に色々と起こる。
そのボスの娘マレーネが映画館の経営に携わっていて、命を狙われる。
あれっ?何故そうなったのだろう。バラキが、自分と違って幸せそうに育った腹違いの妹を恨みに思ってというなら分かるけど。
もう忘れてる・・・。
たくさんピストルで撃たれ、ナイフで切られて死ぬハードボイルド。
絵に描いたような、暗黒の世界が繰り広げられる。
薬莢が落ちる音もちゃんと入っていて細かい。
ちょっと暑苦しい男たちがたくさん出て来るが、みんな絵になる感じでカッコイイ。
そんな中で、クールなのがカレンダーとバラキの2人。
ナイフのような鋭いカレンダーと、ソフトで内に秘めた冷たさのアンバランスな感じのバラキ。
「ラウラの夏」は、「マレーネの晩秋」のスピンオフドラマのよう。
同じ日に観たので、頭の中では一つの物語として融合されている。
同じシーンも少しある。
自分は「ラウラの夏」を先に観たが、その方が良かった気がする。
その当時の映画館の様子がよく分かり、そこで働く人たちの関係も分かった。
賑やかな普通の人たちの中で、1人クールなカレンダー(この時は違う名前だったかな)だけれども、特に違和感はない。
違和感と言えば。
映画の、生徒に見せたくない所をフィルムを切ってカットするならまだ分かるが、新しい映像を付け加えるという発想にはちょっとビックリ。
それは、違和感あるだろう。
結果としてその案はなくなり、良くない事として結論付けられる。よかった。
ラウラの恋は、淡く淡く、少女時代の憧れをそのまま持って大きくなったよう。
マレーネの方がしっかりした大人に見えた。
日替わりゲストがあるのが「夏」。
この日替わりゲストがとても盛り上がり、これがメインなのではとも思ってしまうほど。
「夏」の中では、映写技師さん(アルフレド)がカッコ良かった。
そう、神父さんは「夏」を観た時は、この人は神父に化けているギャングなのだと思っていた。
「晩秋」の時のずっとそう思っていたのだが・・・・
後から考えたら、どうやら本物の神父さんだったようだ。
神父さんもかなりハードボイルドな感じで、お説教されてもちょっと嘘くさいかも。
不思議の思ったのが、マレーネの天真爛漫さ。
父親がどういう人間が知っているのか、知らないのか。
何も知らない様に感じたけれど、実際にそんな事ってあるのだろうか。
バラキを始め、父親のせいで不幸になった人たちが沢山いるだろうに。
異母兄妹の2人の境遇の違いは、どこから始まったのだろう。
子どもの時に一緒に遊んでいる姿があるなんて、かえって残酷だ。
「知らない事も罪」なのだ。
そして、父親同士が友達だと言うが、どういう関係だったのだろう。
ラウラの父親は一般人なのか。
牧島さん目当てで行った公演だが、ライフとはまた違った牧島さんを見る事が出来て大満足。
殺し屋というより、お坊ちゃまでしたね。
育ちが良さそうで、感情を外に出さない。
帝王学でも教え込まれた人物という感じだけれど、そのように教育された訳ではないのだろう。
どんな風に育ったのか、考えるとかなり深い。
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