とてもいいお話

2015年11月25日 | 日記

 

女装家のミッツ・マングローブさんが若かりし頃、

プリンセスプリンセスの大ファンだったそうです。

そのプリンセスプリンセスが解散を迎え、

武道館での最後の公演にミッツさんは行ったそうです。

ミッツさんは自分の年齢とも重なり、

プリンセスプリンセスの解散劇は、

自分の青春時代に終わりを告げる夜にもなったそうです。

そしてその公演の最後の最後、

プリンセスプリンセスがみんなから去る時に、

演出で会場が暗転したそうなんです。

その時ミッツさんは自分の腕時計のネジを引き抜いて、

時間を止めたそうなんですね。

プリンセスプリンセスの終わりの瞬間、

自分の青春も終わったその証に時計の時間を止めたわけなんですね。

これだけでも充分いいお話なのですが、物語はまだ続きます。

 

何十年後、ミッツさんはタレントとして活躍するわけですが、

その時プリンセスプリンセスの再結成にあたって、

ある番組でプリンセスプリンセスと共演する機会があったそうです。

その時、あの時計を止めた話をしたらしいんですね。

で、その話を聞いたプリンセスプリンセスがいたく感動したようで、

ミッツさんにこの時計貸して欲しいとお願いされたようなんですね。

そして再結成ライヴの日、もちろんミッツさんも足を運んだのですが、

なんとオープニングのステージにスクリーンが現れ、

そのミッツさんの止まったままの時計がバーンと映ったと。

ミッツさんは驚き感動したのですが、さらになんと、

あの解散の瞬間に引き抜いて止めた時計の針が、

開演と共に動き出したそうなんです。

CGかなんか使った演出だと思うのですが、

ファンにはたまらかったに違いないですよね。

特にミッツさんの感激は言葉にならなかったでしょうね。

なんたって自分の青春とプリンセスプリンセスの解散に想いを重ね、

自らの手で時を止めた時計が動き出したわけですから。

その再結成の、そのオープニングシーンを僕も観たのですが、

パーフェクトというか、

再結成ライヴの演出としてはこれ以上ものはないでしょう。

キヨシローの復活祭のオープニングでのスクリーンショー、

抗がん剤の副作用ですっかり髪の毛の抜けた栗原清志から、

徐々に髪の毛が生えキヨシローに変貌してく

あの演出も素晴らしいものでしたね。

僕の心に残る、二大オープニングショーですね。

いやいや、ほんといいお話でしたね。

 

またミッツさんはプリンセスプリンセスの再結成のステージを観て、

こんな言葉も言ってます。

私の中に唯一残っていた『健全な細胞』が開きまくっています。

こんなにも無邪気で健やかで前向きな人格が、

まだ私の中に存在していることが何よりも驚きだったりもするのですが、

思えば10代の頃から、

こんな風に恥ずかしげもなく自分のそんな部分を解き放つことができたのは、

プリプリだけだったような気がします。

 

歯に衣着せぬ毒舌で知られるミッツさんですが、

いやいや、やはり毒舌家にはピュアな人が多いんですね。

プリンセスプリンセスの皆さんも幸せですよね、

こんなにも想われてるのですから。

素晴らしいです。

 

 

 


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