昭和歌謡ベースの巨人 寺川正興

2018年01月30日 | 日記

 

 

 

 

 

さて"ベース耳の会"の皆さま、大変長らくお待たせしました!

今回遂に昭和歌謡ベースの巨人、

エレベーター奏法生みの親?寺さんこと寺川正興さんをご紹介します。

うぉー♪久し振りに気合い入りまくりの私だ。

まず簡単な経歴を紹介すると、1939年生まれと言うことで、

うちの親世代に近い、戦後ジャズ世代の方です。

ジョージ大塚トリオや数々のグループなどでキャリアを積み、

1960年代後半ぐらいから歌謡曲、

戦隊モノからアニメ、ジャズロックに至るまで、

幅広い活躍で知られる、紛れもなくファーストコールのベーシストです。


ジャズから歌謡曲という振り幅が凄いのですが、

当時はそれが当たり前の時代で、

スタジオミュージシャンがとても重宝された、

良き時代でもありました。

さて、それでは寺川ベースのこれぞ寺川ベース!

という音楽から参りましょう!

とにかく尋常じゃないその暴れ具合!

取り敢えず昭和生まれなら誰もが知ってるであろう、

この曲から聴いてくん黙ってちょ♪


【8時だよ!】 世界で二番目にダサい全員集合☆1979


ねぇ、くん黙るしかないよね♪

こんな有名曲を独特のタイム感、

余裕って感じでウネウネと動き回っております。

ちょっと世界でも類を見ないような、、寺川節という名演!

このベースを長さんはどう思ってたんだろうか?気になるところですな。。

次は僕の小学校時代のアイドル、

カンフースター倉田保昭さんの「闘えドラゴン」から。

倉田さんと言えば、

ブルース・リャンとの「帰ってきたドラゴン」が大好きだったな。。

歌は「およげたいやきくん」でお馴染みの子門真人さんです。

どうぞ!


たたかえ dらごん


どう?どうよ!

この高速歌謡ファンクに対してのこの恐ろしい暴れっぷり!

チャック・レイニー真っ青って感じだぁ、、

これが世界を凍りつかせた、前述の「エレベーター奏法」です♪

ま、これがエレベーター奏法だ!なんて本人が言うわけないだろうし、

きっと誰かが後付けたんだと思いますが、

けしてそのネーミングに負けない縱縦横無尽に動き回るそのスタイルは、

ジョン・エントウィッスルやジャック・ブルースも

「げっ!ゆくしだろ!」と平伏す、おったまげのベースプレイだ。


僕の寺さん原体験と言えば、

天才バカボン、また逢う日まで、真夏の出来事、辺りですが、

もちろんその頃は寺さん、寺川正興なんて名は知らないわけで、

子供はベース中心で音楽聴くわけじゃないしね。

その何年後の話ですが、あの曲のベースヤバ過ぎねぇか?とか、

あのベース聴くと歌が全然入って来ないけど!(笑)

みたいなことになってですね、、

で、やっぱり点と線がさ、こう段々と繋がってたんですよね。

それが寺川正興さんその人だったんだ。

まぁーあの弾き方はそう真似出来ませんから、

誰かとカブらないし、すぐに寺さんだと判明しちゃう感じです。

アニメや歌謡曲においての寺さんのプレイというのは、

強引だけど、どこか品があってポップなんだな。

何してくれんのかな?みたいな感じで、

ワクワクドキドキさせられちゃうのだ。

他にも凄い数のレコーディングで弾いてるので、

ベース耳の会の皆さんも注意深く聴いてみるといいですよ♪



なんでも都市伝説?では寺さんは、

バンジョーやギターで使うフィンガーピックを

使用していたという話ですが、これ本当だったら凄い話だよ。

だってそんなベースプレイヤーって、聴いたことも見たこともないもんね。

でも紛れもなくあのタッチは、ピックのアタック音ではあるんだよね。

寺さんのやりたい放題のベースを聴いた時、いつも思ってた事がある。

それは「なぜに誰も止めなかったのじゃー」である。

普通さ、ブロデューサーなりディレクターなりさ、

「おいベース!歌を食うな!」とか「音数多いぞー」とか、

言われちゃうはずなんだよね。

寺さん自体がユニークな存在なんだけど、

寺さんってジャズロックやファンクのセッションでは、

割りとおとなしいベースなんよ(いきなりファズかましたりしますが(^^;;)

普通逆なんだけどさ(笑)

寺さんは歌謡曲や戦隊ものになったら、気が狂ったように動き回るというね。

ほんと不思議な人だ。

でもよくよく考えてみるとね、こんだけ演奏やり散らかしたら、

絶対プロデューサーに「お前帰れ!」って言われるはずなんだ。

しかしこの仕事の量、ヒット曲の数を見ればね、

確実に作曲家やプロデューサーが、

「寺さん、例のヤツやっちゃって!」なんてオーダーしてるとわけで。

でないと説明がつかないもんね。この寺さんの仕事ぶりみてっと。

 



僕もこういう仕事してると、

当時の東京のレコード会社に所属してたディレクターの方達に

会う機会があったりするんだけど、

コロンビアレコードの人にお会いした時なんか、

「ギターを持った渡り鳥のギター弾いてる人はどなたですか?」とか、

「あのサックスは誰?」なんて可哀想に僕に質問責めにあうという(笑)

ほんと古い話なんで殆どの方が覚えてないのですが、

いやいや何でも知っちゃうとね、

それはそれでまた夢がなくなっちゃうかもね。

でも昔のレコーディングの話聞くだけど楽しいんですよね。

コロンビアのスタジオで、一発録りしかしない歌手が2人だけいたとか。

それが美空ひばりさんと嘉手苅林昌さんだったとかね。


それでは最後に、これぞ「やり過ぎ寺さん」をお送りしたいと思います。

小坂明子の「あなた」ですが、これいちお世界歌謡祭なんよ(笑)

この大舞台でこのプレイ!歴史変えたね寺さん‼️

エンディングはなんと、ベンチャーズで言うところのテケテケ♪

テケテケテケテケがブリブリブリブリになっております!

これぞ世界歌謡祭じゃ‼️


あなた 小坂明子 Anata (You) Akiko Kosaka


この小坂明子さんの音源、ベスト盤のCDかなんかあったので、

興味のある方はどうぞ!コレです👇

 

 


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