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紳助さんのビジネス哲学 (ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する(島田紳助))

2008-01-27 14:27:12 | 本と雑誌

Tomuru  いつも読書の参考にさせていただいている「ふとっちょパパ」さんも読まれたようです。

 タレント島田紳助さんの、自身のサイドビジネスを材料にしたエッセイ風の読み物です。
 商売成功の秘訣を語っていますが、それはそのまま紳助さんの人柄を映し出しているようです。

 紳助さんのビジネスにおいては、「仲間」が大きなウェイトを占めています。
 成功の順序は、仲間(=従業員)が一番です。

 
(p43より引用) 商売の成功と従業員の幸せになれば、商売はさらに上手くいく。商売がさらに上手くいけば、従業員はさらに幸せになる・・・。
 それならば経営者はまず最初に、一緒に働く仲間の幸せを考えるべきだ。
 みんなが幸せなら、経営者である自分も絶対に幸せになれるのだから。
 みんなが幸せにならなきゃ意味がない。

 
 さらに、「仲間のため」が「世のため人のため」といった方向に拡大して行きます。

 
(p143より引用) ビジネスに勝つためにも、自分の楽しみのために、仲間の幸せのためにビジネスをするのだ。さらにいえば、ちょっとでも世のため人のためになればいいと考えながらビジネスができたらもっといい。
 そうすれば視野が広くなる。ビジネスの落とし穴にはまる危険も回避できる。発想が自由になるから、自分の商売の欠点も見えやすいし、新しいアイデアも湧いてくる。そして世のため人のためになるということは、世の人から支持されるということだから、お客さんにたくさん来てもらうためにも、それは大切な心がけなのだ。

 
 紳助さんのビジネスの成功は「ゴール」ではありません。
 紳助さんのビジネスは、それにかかわった「仲間」にとって、自分自身の夢をかなえるための貴重な礎となるのです。

 
(p149より引用) 1つのビジネスが、一緒に働いているすべての仲間それぞれの夢をかなえるためのジャンピングボードであることができたら、そのビジネスは間違いなく成功する。

 
 もうひとつ、紳助さんは、ビジネスの成功の秘訣として、「素人のチャレンジ精神」をあげています。

 
(p107より引用) 経験者は何かと言うとすぐに常識を持ち出す。・・・
 今の世の中、商売で成功している人なんてほんの一握りなのだ。そんな同業者やプロの集まった失敗だらけの業界の常識がなんぼのもんや。
 僕に言わせれば、そんな常識はみんな失敗するための常識だ。
 常識にとらわれていたら、常識通りのことしかできない。みんなと同じような結果しか出せないに決まっているではないか。
 どうしてそんな簡単なことがわからないのだろうと、いつも不思議になる。

 
 もちろん、現実的には「先人の知恵に学ぶ」ことは無意味ではありません。その先人の経験を踏まえて、自分自身で判断すればいいのです。
 そのあたり、紳助さんももちろん分かっています。

 
(p71より引用) 真似をしてもいい。だけど、自分の発想でやれということだ。
 台本は自分で書かなきゃいけない。

 
 さらに、分かっていてなお、前進を勧めます。

 
(p159より引用) 他人の話を聞かない人間は壁に当たる。
 けれど、他人の話を聞く人間は前に進めないのだ。

 なにかをするときには、壁に当たることを恐れてはいけない。いや、恐れてもいいのだけれど、当たるからやめようではなくて、当たるから当たっても大丈夫なように準備をしておけばいいのだ。

 
 決して、無謀な突進ではありません。

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