混んだ通勤電車の中で読む文庫本が切れたので、手近にあった本を手に取りました。
いろいろなジャンルの本を読んでみようということもあり、今回は脚本家三谷幸喜さんの軽めのエッセイ。10年ほど前の本です。
内容は玉石混交ですが、ともかく毎回何がしかの書き物を搾り出している点は、私には到底真似のできるところではありません。「ネタ」を探し出すだけでも大変だと思います。
三谷氏と同じような経験をしながらも、こういう風な結論には持っていけないなと痛感するものもそこそこありました。
そういった類のものとして、新幹線の「リクライニング」を材料にしたくだりをご紹介します。
(p183より引用) ここで提案を一つ。全国の気の弱い気配り屋さんのために、あのリクライニング・シートの改良を望みたい。どうするかというと、つまり、平常の状態で、すでに背もたれが倒れているような形の椅子にするのである。そして、ちょっと角度を付けたいな、と思う人だけレバーを引いて、背もたれを起こすのだ。このシステムなら、どんな小心者の方でも、快適な旅が出来ること請け合いである。
娯楽用のエッセイなので、今回の引用はこれだけにしておきます。
こういった本を読むと、硬直した頭をほぐす「視点の転換」の勉強にはなりますね。ただ、そもそものセンス・才能も必要なので、私はやはりこの手のノリの書き手にはなれません。(当然か・・・)
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