臨床心理士、公認心理士。スクールカウンセラー歴16年。 小・中・高校に出向いています。
ただ今子育て真っ最中。子育ての悩み事についてお答えいただきます
Q⇒こどもに将来の選択肢を広げるために、スポーツ・プログラミングなど色々な習い事を進めているのですが、本人はあまり興味を示しません。こどものために、親が必要だと思う習い事をさせるのは親のエゴでしょうか?
A⇒今回のご質問の「エゴ」とは親の考えを子どもに押し付けることを指しているのだと思いますが、子どもは親の関わりなしには育ちません。その関わりの中で親の言動を子は「エゴ」と感じたり「愛情」と感じたりします。しかし、その境目がはっきりしないところが厄介です。
例えば、「今から、○〇をやっておくと、大きくなってから困らないよ」とか「私がやっていてすごくよかったから、あなたもやってみたら」というセリフが皆さんの頭に浮かびませんか。親は人生の先輩として、子どもに伝えたいことはたくさんあります。また、子どもも小さいうちは親の考えに疑問を持たず、すんなりと受け入れることはよくあります。親の提案に乗り気でなかったとしても、ご褒美でやる気になったり、やっているうちに楽しくなったりするパターンもあります。それが、将来の進学や職業選択に良い影響を与える可能性だってあります。
しかし、子どもは成長とともに自分の考えを持ちます。親の提案にノーとはっきりと言ってくれると、親は諦めることができますが、そうでない場合は「試しにとりあえずやってみたら?」と、しつこく言ってしまうこともあるでしょう。試しにやってみた子どもが途中でノーという態度をとったときに親の思いに潔く歯止めをかけられるかどうかがポイントだと私は思います。
「エゴ」かどうかは、子どもの考えを置き去りにして自分の考えを押しつけ続けていることに気づけるかどうかでしょうか。
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