平成28年度のファミリー講座きらきら塾も、いよいよ最終回となりました。
『女の子・男の子に期待する生き方〜あなたの子育てを見直そう』をテーマに、青森県立保健大学元教授の佐藤恵子さんからお話を伺いました。
まず、私たちの日常生活の中にある性差についてお話していただきました。
日本の性別しつけ
男は男らしく女は女らしくと、性別による役割や生き方を期待し、態度や意識を身につけさせる教育。
名前、洋服、与える玩具、遊ばせ方、あやし方、言葉がけなど幼少期から、子どもへの対応が男女で異なる。
性別役割分業
男は外(会社)で仕事、女は内(家庭)で家事育児というように性別によって異なる役割を固定的に振り分ける考え方、仕組み。
ジェンダー
社会的文化的に形成されてきた男女の違い。社会通念。
男性ジェンダー・・・強く勇気があり、女性をリードする。職業に就き積極的に社会に貢献、経済的に家族を養う。
女性ジェンダー・・・優しく気が利き、男性に従い補助して支える。結婚し出産育児を担い、夫や子どもに尽くす。
次に現状での問題点と、それらを打破するための心構えをお話していただきました。
男女とも自立できない・・・仕事だけ家事だけの半人前の男女ではどちらか欠けると生活が成り立たない。
生き方の制限・・・日本国憲法で保護されているにも関わらず、性別で枠付けされ制限される。
LGBT(性的マイノリティ)の差別・・・性別二元論(性は男と女だけという考え)に当てはまらない人たちへの対応の遅れ。
女らしく男らしくではなく『その子らしく』
子育ての目標は子どもの自立。
性別より個性を認め育む。
子ども自身が自分の生き方を選択し実現できるように、見守り支える。
性別に関わらず、個人として自立して生きるための力(生活的自立能力、経済的自立能力)を養う。
佐藤先生の体験談を皮切りに、受講者の皆さんもご自身の経験したこと、日頃感じている疑問、モヤモヤなどを、忌憚なく話して下さいました。
お互いの話に、身を乗り出したり、大きくうなずいたり、それぞれの思いを皆さんで共感しあえる素敵な時間でした。
佐藤先生、貴重なお話と機会を作っていただき、ありがとうございました。
受講者の皆さまからの感想(アンケートから抜粋)
男らしさ、女らしさではなく、その子らしさを認めて育てていく。
男性だから、女性だからと決めつけているところがありましたが、性別にこだわることはないと改めて考えることができました。
都合良く、女なんだからと使い分けている自分がいます。自分で生きる職を身につけることはやはり大切ですね。
今まで生きてきた中で、何も疑問に思わず当たり前だと思って過ごしてきたことを、根本から考え直す良い機会になりました。
母親である私自身の生き方が、子どもの生き方のモデルとなるので、実践してみせることが大切だということ。
アンケートへのご協力、ありがとうございました
最後に、きらきら塾全8回を皆勤された受講者の方々を、表彰させていただきました。
来年度も皆さまとともに、知識と気持ちを共有できるような講座を目指し、スタッフ一同がんばります。
このブログでも随時、最新情報をお届けする予定です。今後もよろしくお願いします
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