見た目は、はっきり言って「ぶさいく」なギターです。
フレンチの19世紀ギターのように、美しい容姿では無いです。
前から「なんて恰好の悪いギターなんろう!!」って思っていました。
ガエタノ・ガダニーニの19世紀ギターです。
2か月位前に、古楽器奏者のTさんのスタジオで初めて弾かせてもらいました。
かなり衝撃的な印象です。
弦に加える圧力を強くすれば、いくらでも大きな音が出る!!!
右手のタッチに寛大で、モダンギターの弾き方で弾いてもちゃんと鳴ってくれる。
新感覚の19世紀ギターです。
19世紀ギターらしい面白さが薄い。
音色があまり品が良く無い(ファブリカトーレやグラテルと比べるとって話です)。
反応があまり敏感で無い(マルカールに比べるとね)。
音の大きさだったら、黒田ラコートの方が大きい!!!
などと欠点を上げてみても、それを上回る魅力あふれるギターでした。
欲しい。。。
今年に入ってから、すでにラミーとグラテルを手に入れているしねえ、、、、
欲しくてもお金がありましぇ~~~ん。
などと思っていたら、私のモダンギターを1台買ってくれる優しい後輩が降臨!!!
でも、ガダニーニを購入するには、まだ足りない。
まだまだフレドリッシュのローンも残っているしねえ、、、
などと思っていたら、別口の借金が今月で返済完了な事に気が付いてしまった。。。
う~~~~みゅう。。。
私はきっと地獄へ落ちるな。
ラベルの写真。
昨日の携帯写真よりは、きちんと写っているかな???
Gaetano Guadagnini 1837
って読めます。
ガダニーニの系図を見ると、芸大事件の「ジョヴァンニ・バチスタ・ガダニーニ」の孫「ガエタノⅡ」のギターのようです。
見た目の状態は、あまりよろしくないです。
状態の良すぎる??グラデルと一緒に写すと、その汚さが良く分かります。
表面板は2か所ツギハギしていますし、割れの跡もかなりあります。
弾き傷と言うよりもエグレもあります。
ビビリが出るため、ブリッジに木片を張り付けて弦高を調整しています。
後姿はそれなりにキレイですなあ。
自分の部屋で弾きいてみて、ガダニーニの魅力を再確認です。
反応が素直なギターです。
軽いタッチで弾くと、弦の感触が柔らかく、楽器は軽やかに鳴ります。
タッチを強くするにしたがって、弦が徐々に強く反発してきて、音は太く大きくなっていきます。
タッチが強くなればなるほど、楽器が太く大きく反応する!!!
普通の19世紀ギターでは音がビシャる位強いタッチで弾いても、楽器は平然と反応してきます。
この楽器を使うと、モダンギターを弾く時と同じように、音楽を構築していけるのです。
ダイナミックレンジが大きいし、反応がおおらかなので、感覚的にモダンギターと同じ音楽作りが出来るのです。
ジョン・ウイリアムや福田進一さん等のモダンギターの大家が、ガダニーニを弾いている理由が良く分ります。
フレンチのマルカールやグラデルよりも、劇的な演奏が出来ます。
どちらの「音と響き」が好きかと聞かれれば、フレンチの19世紀ギターの方が好きですが、ガダニーニの方が弾いていて楽しい!!
でもダニーニを実践で使うには、まだまだこれから色々と思考錯誤を繰り返さないといけませんねえ。。。
早くお披露目したいなあ。