弊社のお客様で、冷凍食品を初めて作られる時、たまにご相談いただくのが、冷凍したものを解凍したら、食感・味が変わってしまうという悩みです。
今まで、チルドで作られていたものを、冷凍保管する事で製造の効率化・廃棄の無駄を無くされたり、あるいはお客様に解凍して食べていただく事で作りたての味を提供したいといったご要望だと思います。最近良く見られるのは、和菓子・ケーキなどの洋菓子などがあります。
水分の少ない製品、あるいは特殊な冷凍方法でしたら変質は起きにくいのですが、一般の冷凍方法でしたら、添加物を利用する方法もございます。
冷凍耐性のある添加物でしたら、保湿性のあるものを選択します。糖類には保湿性がありますが、良く使用されるものにトレハロースがあります。トレハロースはそれほど甘くないため、多めに添加されると保湿効果・冷凍耐性が出るかもしれません。砂糖よりは少し溶けにくいかもしれませんが、メイラード反応(加熱により茶色に変色する)が起きないため、長時間加熱しても食品の色が変わる心配はないと思います。
乳酸ナトリウム・乳酸カリウムも保湿性があります。添加すると、温度が下がっても完全に凍ることがなく、品質が保たれますので、食品の変質が起きにくいです。添加量は食品に対して1~5%程度だと思いますが、実際の添加量は食品によりそれぞれ異なるため、添加量を色々変えてテストが必要です。