大先輩が言われていました。
「これからの料理は原点回帰が必要だ。」
その時は自分自身も「そぉですね!」と思い
昔の料理や伝統料理、調理法、調味料・・・・等々
いろいろ見たり、試したり、聞いたりしていました。
そんな時に出合ったのがこの本です。
「暦」も料理には密接に関係しています。
内容は「暦」とそれにまつわる料理の事
食材の事等、本当に分かり易く解説されています。
(めちゃめちゃポップなのでどなたにも楽しんで頂けます。)
この本に出会うまで「料理を作る」という事に対して
「美味しさ」「珍しさ」「見栄え」「驚き」等、そればかりを考えていました。
(勿論どれも料理を作る時には大切な事です。)
しかしこの本の中にこんな一文があります。
「料理とは理を料る物です。」
衝撃的でした。それまで全くこんな事を考えたことはありません。
そして自分自身「料理を作る」という本質を
全く知らなかったという事実を知ることができました。
それから食事をするときには「なぜこの食材を使うのか?」
「なぜこの組み合わせなのか?」「なぜこの時期にこの料理を作るのか?」等
ふっと考えるようになりました。
(食事中ずっと考えている訳ではないですけどね)
大先輩の「原点回帰」という発言はきっと
「もともと料理とは理を料る物だっ!」
という事を言いたかったのだと今は理解しています。
この本は料理を作る方にはどなたにもお勧めです。
僕の料理人人生に大きな影響を与えた本でした。
この言葉は「薬膳」にも通ずるものがあります。
「料理」・・・・まだまだ奥が深いです。