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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:6月11日の日経『貿易装備品のコスパ重視』の本当の問題点と課題

2024年07月20日 13時32分48秒 | 社会全般
6月11日の日経に『貿易装備品のコスパ重視』と云うタイトルの記事があった。ここに記載している表面的な事については概ね同意する。しかしこれを書いている人は、問題点または課題の本質を理解していない様だ。

記事の本文には、まとめ買いをした事で購入金額が安くなったとの事であるが、一見良い事にも見える。しかし記事では購入した武器は、パトリオットミサイルなどの、かなり古い武器である。これは、アメリカが在庫処分したかった古い装備品を、日本が買わせられた構図であり、本来であればこの様な時代遅れの装備品を購入するベキではない。

「コスパ重視」の為に本来行う事は、装備品の国産化なのだが、残念ながらこれが進まない。その理由は、一部と云うよりは、多くの政治家が武器の輸出に反対しており、国産品を量産化出来ず、コストの低減を出来ない事が、国産化が進まない事が大きな原因の一つである。

装備品の輸出は、単なるコストダウンや金儲け以上に、外国との関係を良くする為にも、そしてかの国と外国との関係を弱くする為にも大変重要なのだが、それを阻止する政治家や役人、そしてマスメディアが多く、大変残念である。

もう一つ知っておく必要がある事として、何故日本は高価なアメリカ産の武器を買うのか...と云う事である。知っての通り、日本とアメリカとは貿易の不均衡がある。特に工業品では、日本はアメリカから買いたいと思える工業品は少なく、飛行機以外で殆どない。唯一買いたいと思えるモノが、装備品である。その為、日本の政治家は、アメリカの言い値で装備品を買っている事を、理解して置く必要があるだろう。
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