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ユラーナ Ulana - A bridge between Japan and Overseas Countries

龍神由美のブログ。江戸の面影を残す川越に、先祖代々300年住んでいます。私の川越暮らしを綴ります。

不思議な日本語「いらっしゃいませ、こんにちは!」

2010年07月31日 | 日本語
最近、チェーン店の飲食店に入って気になる言葉があります。「いらっしゃいませ、こんにちは!」という言葉。ちょっと前に、アメリカ系のチェーンコーヒー店に入ると、「こんにちは!」と言われて、客である私は、むっとしました。英語のHello!の訳だったのでしょうか。

(あくまで推測でしかないのですが)、それが不適切だという指摘を受けて、「いらっしゃいませ」を前につけて「いらっしゃいませ、こんにちは!」という挨拶が生まれたのではないか、と私は想像しています。

それを言っている店員さんを観察していると、入ってくるお客を見ることもなく、作業しながら、オウムのように言葉を発していました。会社のマニュアル通りに音を発しているようです。(昔、大学の言語学の試験で「オウムの発する音は言語を言えるか?」という質問があり、悩んだ私は、「言語ではない」という結論から始め、論文形式の試験で合格した記憶があります。)

近頃の調剤薬局では、どこに行っても、「こんにちは!」と言われます。病院が、患者に対して「いらっしゃいませ」というのは、おかしいとしても、薬局では、「いらっしゃいませ」でよいのではないでしょうか。患者は、お金を払う客なのですから。「こんにちは!」と言われて、「こんにちは!」と返しているのは、子供くらいなものです。大人は、皆、無言です。調剤薬局でも、「いらっしゃいませ、こんにちは!」が流行り出しそうな、嫌な予感がします。

お金を払う客に対しては、「いらっしゃいませ」でよいのではないでしょうか。あまり、外国かぶれしないで欲しいと思います。

川越の老舗では、「いらっしゃいませ」ではなく、「いらっしゃいまし」と言う所もあります。「ませ」は、東京・山の手の言葉であり、「まし」は、川越の言葉だそうです。落語は、下町の様子を描いていますが、やはり、語尾は「まし」ですね。江戸が出来た頃、川越の言葉が、江戸の下町に伝わっていった、ということを聞いたことがあります。(徳川家康が江戸城に入った頃は、江戸は、まだ、町としては成立しておらず、川越の方がずっと町として成立していた、という事実もありますので、この言葉の伝わり方は、違っていないように思います。)

いずれにせよ、「いらっしゃいませ、こんにちは!」は止めて欲しいなぁ、と思う私です。


ユラーナ

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