赤い靴で 街あるき

横浜の波止場から~♪函館に。
街の散策やキッチンの片隅から。見たり聞いたりの「ひとかけら」を綴ります。

桜の季節の「閑吟集」

2006-03-30 | 日々のひとかけら

   

何せうぞ くすんで 一期(いちご)は夢よ ただ狂へ
                              <閑吟集>
今日も 寒い朝でした。
雪の降ったところもあるようで、冬型の日本列島です。
桜の季節は三寒四温。
気まぐれ春は 行ったり来たり

桜を見ると想うのが、上記の「閑吟集」の一句です。
「何をまじめくさっているんだ。
この世ははかない夢のようなもの・・・ただ、狂え」
退廃的・刹那的な句のようだけれど、実は違う。
現世を肯定している、とても力強い句・・・
私は この句を そう解釈しています。

壁に突き当たった時、思いに屈したとき
夜、電車の窓ガラスに自分の疲れた顔が映ったとき、
ふっと思い出すのも この句です。
あれこれ思ったって仕方がない。
とりあえず笑顔・・・
とりあえず、姿勢だけでも正そう・・・と。

散りぎわがきれい・・・と言われる桜ですが
桜は満開の花盛りが 一番好き 
青空の下の美しさ。夕日を浴びたあでやかさ
雨にぬれたサクラもきれい。
どの瞬間も サクラが大好き
生きていく力強さにあふれた 華やかさ
サクラも 私を笑顔にさせてくれます。

今宵は 夜桜をしました。
ワイワイ・がやがやの 花見は嫌い。
桜の下の宴会はNG。団体鑑賞(笑)も苦手です

闇の中で、艶やかにあでやかに咲いている桜。
華やかに、したたかに咲く花々を
静かに眺めるのが 赤い靴流でございます