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誰が、何を、何故:何故日本の政治家は魚を持ち上げるの?

2012-12-20 | Weblog

 

 

     

  

 

   

 

     

 

 

日本の総選挙で勝利した候補者の一人が、喜ぶ支持者の前に現れて大きな魚を持ち上げました。何故でしょうか?

 

その政治家は、退職した前首相の小泉純一郎氏の息子の小泉新次郎氏で、父親の選挙区を代表して保守自民議員として再選されました。

持ち上げられた魚は鯛です。

 

鯛は、政治家だけが持つものではありません。実際、優勝力士も一般的に勝利を祝って魚を高く持ち上げます。

 

日本でこれを行う理由の一つは、〝たい″という言葉と〝喜ばしい″とか〝祝う″という意味の「おめでたい」が似ているからです。

 

「タイを持ち上げることは、〝おめでたい″を現す〝たい″とのごろ合わせです、」とイースト・アングリア大学のヘインセ教授が言います。

 

オクスフォード大学のニアリィ教授は、政治家が勝利を祝う時に鯛を持ち上げることはあまり一般的ではないと言います。

 

「力士はよく行います。魚は大きい程よく、彼らがいかに強いかを表すのです。」

 

「政治家がそれを行う時は、力士が優勝した後に行うのを模倣しているのです。」

 

力士は魚を筋骨たくましい手で持ち上げます。政治家なら両手が必要でしょう。

 

日本人は、結婚式でもよく鯛を食べます。赤ちゃんの誕生の時も、新年の食事でも幸運を願って食べます。

 

実際、鯛は、名前からおめでたいと考えられて伝統的な数多くのお節料理の中の一つになっています。

 

お節料理の中にあるオレンジのダイダイは、〝世代から世代″へという日本語の読み方が似ています。豆の〝マメ″は〝健康″或いは〝良好″という意味を持ちます。

 

同じように言語的な意味づけとして、数字の4は死という言葉に読みが似ているので不運を現す数字です。一方、5円は〝ご縁″という言葉にかけて幸運と考えられています。

 

日本人の鯛好みは、名前だけでは説明されません。鯛は味のよい魚の一つでもあるのです。

 

人間と自然を調べる日本研究機関の海洋人類学者のトモヤ教授は、日本では鯛は長い間〝魚の王様″と考えられて、少なくとも5,000年間食べられている、かつては天皇への年祭に捧げられていたと言います。

 

「瀬戸内海で釣った鯛は、大阪の魚市場に輸送されました。そこでは人々に非常に好まれていたので、1831年に生きた鯛の特別市場が設立されていた。」と彼は書いています。

 

政治家が成功を祝うもっと伝統的な方法は、ダルマ人形に片目を描くことです。ダルマ人形は、始めから両目とも描かれていません。

 

例えば、選挙に勝利したいなどの願をかける時に片目を描きます。願いがかなったらもう一方の目を描きます。

 

小泉純一郎氏が、2004年の衆議院の選挙の前にダルマの目の一つを描いている写真があります。

 

別の祝い方は、発酵米で作られたアルコール飲料の酒が入った樽を木槌で開けることです。酒は乾杯に使われたり、鯛をつまみに飲まれます。

      

  

     

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日本人が鯛を持ち上げたり、木槌で酒樽を打ち破ったり、ダルマに目を入れる姿は外国人には珍しい光景なのでしょうね。そこで理由を研究したものが記事になっていたので訳してみました。日本人でありながら初めて知ったこともあります(*^_^*) 

      (写真の説明は省略しました)