笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

ヤマシタさんの野菜

2008年06月24日 21時24分29秒 | 日々雑記
スーパーの野菜売り場では地元農家が作った、いわゆる「顔の見える野菜」を販売しています。
藤沢に住んでいるから、「湘南育ち・ヤマシタさんのトマト」なんて感じで。
一般に流通している同じ野菜に比べるとやや割高だけど、結構売れているようです。
もちろん、安くて安全な食材に越したことはないわけだから、ヤマシタさんのトマトでなくても「トマトならいいのよ、トマトならぁ~」って考え方はあってもいい。じゃ、もし普通のトマトとヤマシタさんのトマトが同じ値段だったら、私はどっちを買うだろうと考えるわけです。

「なんとか農協・完熟トマト」ばーさす「ヤマシタさんの完熟トマト」 なわけです。

私たちはヤマシタさんがどんな風にトマトを作っているかなんて見ることはありません。
ただ、アサガオやひまわりを種から育てた経験は子供時代に誰にでもあるハズだから、あぁ、種を植えたら水遣りとか害虫駆除なんか毎日やっているんだろうな~、とかトマトが緑から赤に変化するのをちゃんと見てくれているんだろうな~など、ヤマシタさんがトマト畑(またはトマトハウス)でこんなことしてるかも、あんなことしてるかもと想像することはできるわけです。
(ヤマシタさんの長靴は白のビニール製だろう、なんて妄想まで入るかもしれません(^^;))

そうなったら、多分私は「ヤマシタさんの完熟トマト」を買うと思うのです。

そしてこの時、私が払う対価は、きっとトマトにではなく、「ヤマシタさんに」なのだ、と思うのです。
このトマトを大切に、愛情込めて育てたヤマシタさんに対して私はお金を払う、と思うのです。
(もちろんナントカ農協の農家の方だって愛情をこめてトマトを作っていると信じてます)

いっそスーパーの野菜全てに産地表示だけでなく、「どこそこ県の●●地区の○○さんが作りましたぁ~」と入れてみてはどうでしょう。
野菜売り場に、田中さんや佐藤さんや山本さんの名前をきちんと出して売るわけです。お店は生産者に相応しいPOPを考える。
「76歳現役ファーマー永井さんが作った、生涯現役ニンニク!」なんて、買う側もそれなりの気持ちで購入し、正座して食べるかもしれません(^^)

昔は当たり前だった「商品の向こうに、作った人の顔が見える」って、今だからとてもステキなことだと私は思うのです。
コメント
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