特別支援学校で働く教員は、教科が何であれ、何か「楽器」が出来たりすると強い。そして俺は、何一つ楽器が出来ない。「ギターとかは、弾きながら動き回れるからいいかもね」という話を先生とした事がある。
「ギターかぁ…練習しようかなぁ」
とは思うものの、完全に思うにとどまってしまう。もはや「練習しようかなぁ」とか言いながら「腹減ったなぁ」とか思ってるほどに、ゼロだ。
でも、こんな俺でもバンドを組んでいた事がある。
あれは中学の時だ。当時俺は、『X-JAPAN』に、それはもうアホみたいにハマっていた。CDはもちろん全部持っていたし、ようわからん、Xの曲がオーケストラで演奏されたCDも持っていた。そしてライブやPV集のビデオも買ったし、BOXなども買って、そこに入っていたツアーのスタッフTシャツを着ては「射精すんじゃねえの!!」と言うほどに興奮していた。Xが特集された音楽雑誌や、なぜか写真集まで買うという、筋金入りのXファンだった。
中学は「不良がモテる」という年代である。そして男子はマックス「モテたい!!!!」という年頃である。そういう奴らが「バンドをやりたい!!!!」と思うのはしごく当然の事だと思うし、男なら誰でも一度は「バンドを組んでみたい!!」と思った事があるのではなかろうか。そう言う訳で、例にもれる事無く俺らも「バンドやろうぜ!!!!」と言う事になった。だが俺らは、不良どころか、学ランの第一ボタンを開ける事すら躊躇するようなザ・健全男子であり、校門を出てしばらく歩いてから「よ、よし」と言って第一ボタンを開けて「お、俺ら、ワルだな」と言うほどに、ゼロワルだった。
それでもX好きな俺らはバンドを組む事になったのだが、それも放課後グダグダ話している中、何となくの流れで「やろうぜ!!」という、ホント「何となく」な感じだった。
バンド名は『BLOODY CROSS』である。
YOSHIKI好きだった俺はなぜかベース担当になり、ヴォーカルとかギターも、何となくで決まっていった。そして放課後に集まって、グダグダと話をしたり、音楽室から小太鼓のドラムスティックを持ち出して、スクールバッグをひたすらYOSHIKIのようにダダダダダダ!!!!と叩いては「お~すげ~!!」という、どこまでも中学生な俺達だった。
だけど、普通に部活や塾とそれぞれ忙しい俺らは、そんな「バンド活動」も次第に減ってきて、自然解散してしまった。結局『BLOODY CROSS』は、誰一人、一度も楽器に触れることなく解散する事となった。
懐かしい話だ。あの頃本気でバンドとかやってたら、今の自分はどうなっていただろうと時々考える。だけど、弟が中学からバンドを始めて、高校もバンドに入れ込んで、地元のライブハウスで暴れまくっていたのに、今は立派な営業マンになっている所からすると、たいして変わってねえんだろうな、と思う。まぁ、今は今で楽しいけど、今でも「バンド」と言うものには若干憧れはある。再結成あるかな、『BLOODY CROSS』。ないな。でも世の中何があるかわかんないからね。数年後、めっちゃヴィジュアル系のメイクをして、どっかで下手な演奏しているかもね。
「ギターかぁ…練習しようかなぁ」
とは思うものの、完全に思うにとどまってしまう。もはや「練習しようかなぁ」とか言いながら「腹減ったなぁ」とか思ってるほどに、ゼロだ。
でも、こんな俺でもバンドを組んでいた事がある。
あれは中学の時だ。当時俺は、『X-JAPAN』に、それはもうアホみたいにハマっていた。CDはもちろん全部持っていたし、ようわからん、Xの曲がオーケストラで演奏されたCDも持っていた。そしてライブやPV集のビデオも買ったし、BOXなども買って、そこに入っていたツアーのスタッフTシャツを着ては「射精すんじゃねえの!!」と言うほどに興奮していた。Xが特集された音楽雑誌や、なぜか写真集まで買うという、筋金入りのXファンだった。
中学は「不良がモテる」という年代である。そして男子はマックス「モテたい!!!!」という年頃である。そういう奴らが「バンドをやりたい!!!!」と思うのはしごく当然の事だと思うし、男なら誰でも一度は「バンドを組んでみたい!!」と思った事があるのではなかろうか。そう言う訳で、例にもれる事無く俺らも「バンドやろうぜ!!!!」と言う事になった。だが俺らは、不良どころか、学ランの第一ボタンを開ける事すら躊躇するようなザ・健全男子であり、校門を出てしばらく歩いてから「よ、よし」と言って第一ボタンを開けて「お、俺ら、ワルだな」と言うほどに、ゼロワルだった。
それでもX好きな俺らはバンドを組む事になったのだが、それも放課後グダグダ話している中、何となくの流れで「やろうぜ!!」という、ホント「何となく」な感じだった。
バンド名は『BLOODY CROSS』である。
YOSHIKI好きだった俺はなぜかベース担当になり、ヴォーカルとかギターも、何となくで決まっていった。そして放課後に集まって、グダグダと話をしたり、音楽室から小太鼓のドラムスティックを持ち出して、スクールバッグをひたすらYOSHIKIのようにダダダダダダ!!!!と叩いては「お~すげ~!!」という、どこまでも中学生な俺達だった。
だけど、普通に部活や塾とそれぞれ忙しい俺らは、そんな「バンド活動」も次第に減ってきて、自然解散してしまった。結局『BLOODY CROSS』は、誰一人、一度も楽器に触れることなく解散する事となった。
懐かしい話だ。あの頃本気でバンドとかやってたら、今の自分はどうなっていただろうと時々考える。だけど、弟が中学からバンドを始めて、高校もバンドに入れ込んで、地元のライブハウスで暴れまくっていたのに、今は立派な営業マンになっている所からすると、たいして変わってねえんだろうな、と思う。まぁ、今は今で楽しいけど、今でも「バンド」と言うものには若干憧れはある。再結成あるかな、『BLOODY CROSS』。ないな。でも世の中何があるかわかんないからね。数年後、めっちゃヴィジュアル系のメイクをして、どっかで下手な演奏しているかもね。