2019/9/27（金）晴れ

『ノモレ』（国分拓著）読了。



南米アマゾンの森には、かつては多くの先住民がいたが、ヨーロッパ等から侵略され「文明化」されていった。
数百年前であれば、奴隷として働かされたり、むやみやたらに殺されたりもした。もちろん侵略してきた白人を殺したりもして、争いは数多く起こった。
それでも文明化の勢いには抗えず、先住民の数は激減し、アマゾンの森は続々と開発されていった。
現在も、奴隷制度や血を流す争いは減ってきたものの、無くなってはいないだろうし、様々な先住民も、文明化の流れにのまれ、それぞれの集落で様々な機器を導入しながらも、自給自足の生活をしていたりもするけど、法律や制度など、政府の統治下での暮らしになってしまう。
それが良いのか悪いのかはわからない。でもそれで生活は便利になったのは確かだが、その便利さが失われた時に、何もできないと実感することもまた文明化の弊害。
そんな様々な先住民が数百年という文明との接触の歴史を経て、この現代に、また新たに文明と未接触の先住民が現れたらどうなるか。
物を奪う。危険だと思ったら殺傷も厭わない。習慣やルールなどが、文明人とはかけ離れている、理解が及ばない。
でもそんな文明とは未接触の人たちも、もともとは自分たちの仲間だ。文明化された中で生きる先住民の人たちはそう思う。
彼らを守りたい。でも国は観光業の事ばかりで、そういう先住民の事に関しては気が回らない。
文明の中で生きる先住民が、文明とは未接触な先住民とどうコミュニケーションをとり、どう彼らを守っていくのか。
彼らの臨むことをどうやって知り得るのか。何が正解で何が間違いなのか。
自分が生きる集落、文明と未接触の先住民たち、国や自治体、誰も間違ってはいない。正しさの基準はそれぞれある。それが許せないのもそれぞれある。絶対に譲れないものがある。
この本を読んで、今の世界情勢と同じだと思ったし、僕自身、ANTIBOのメンバーとして、来月、岡山県は犬島にて公演をするにあたって、とても刺激を受けた。
文明とは切り離された人たち、文明の浸食は抗えない。そこで何をするのか。文明に迎合するのか。自分たちの生活を貫くのか。正解はないが、自分たちのやるべきことはハッキリしている。
ANTIBO犬島公演、去年よりも突っ込んだものになる事は間違いない。自分自身、もっともっと、突っ込んでいきたい。突っ込んでいかねば

http://inujima.antibo.org/

ナイスストーカー「暴力先輩」

今月11日から16日まで、下北沢のスズナリにて行われた演劇

劇団「ナイスストーカー」よる『暴力先輩』

ずっと前から大好きな劇団で、毎回劇中にちょこっとダンスシーンがあり、

ここ数回、その振付をしていた。

今回は既成の振付を使うとの事で、僕が関わることは無かったけど、

大好きな劇団だし、もちろん観に行きます。

そしてね、本当に面白かった。

SNSなどで「今までで一番面白かった」という意見が多く見られる。

僕自身、一番最初から観ていたわけじゃないけど、

ちょっと前から観てきた身としては、今回は今までとは違うとは思った。

その「違い」が、良いのか悪いのかわからない。

でも「今までで一番面白い」という意見が多くあるのだから良いのかもしれない。

だけどずっと前から観てた人にとっては「今までの訳の分からないヘンテコさが無いのでは？」と思う事もあると思う。

僕は最初この芝居を観て、正直そう思った。めちゃくちゃ面白いけど、何か物足りないと。

でもそれと同時に、作演出のイトウさんが、ネクストステージに進んだって気もした。

スズナリ2回目で、同じことをやっても意味がないと思ったのかどうかは知らんけど、

前回の『ロリコンのすべて』も最高に好きだったけど、そことは絶対に違う感じだった。

今までちょっとマニアック感の方が強かったのが、今回はグイッと門戸を広げた感じ。

でもそれも、安易な広げ方ではなく、今までやってきたこと、今現在抱えている事、これからの事を踏まえた上で、

チャレンジングな広げ方だと思った。その辺の事は、参加している役者スタッフはみんな熟知しているでしょう。

今回は、稽古場での通しを1回、本番を2回、見せて頂きました。

本当に素晴らしかった。

ダンスシーンは規制の振付だけど、僕が観に行くと、役者のみんなは、

「ダンスシーンどうでした？」と、社交辞令でも訊いてきてくれる。

踊り慣れない役者からしたら、ダンスは不安だったりするのだろう。

別に僕の振付ではないけど、気づく事をちょこっとアドバイスをする。

アドバイスと言えるほどの事でもなく、ただもっと元気にくらいの事。

でも、2回目の本番を観た時、そのダンスシーンがめちゃくちゃ良くて泣きそうになった。

もちろん、何回も本番を重ねてきた賜物だろうけど、なんか、、本当に、、泣きそうになった。。

ナイスストーカー、作演のイトウさんももちろん大好きだけど、

役者のみんなも、本当に上手さ以上の魅力が、ダダ洩れしていて、愛さずにはいられない。

この作品が今年、この東京で上演されたことはとても貴重な事だと思う。

本当に本当に、今見るべき演劇。それも今日で終わってしまったのだね。。。

本当に、これからの日本にとって、アートが担う部分が大きくなっていく。

諦めちゃいけない。常に挑戦していかなければ。

今回のナイスストーカーに、勇気と元気をもらった。ガッツ！！！！！


本番後、キャストの写真撮影会にお邪魔してあれこれ撮影。

制作さんが、偽札をもって成人の幼児をたぶらかす図。



アンドロイドイケメン大森君が、今回のヒロインみしゃむーそちゃんに偽札束をプレゼントするの図。



今回ナイスストーカーの物販は、みしゃむーそちゃんのグッズもあって、いつも以上に充実してました。
みしゃむーそちゃんのTシャツを買ってしまいました。めちゃ可愛い。



今回の出演者の佛淵くんもみしゃむーそちゃんTシャツを買ったとのことで、おそろでパチリ。


みんな買ったらいいのにな。みんなおそろで何かパフォーマンスをしたいですマジで。


千秋楽も見たかったけど、仕事の都合でいに行けず。

本当に、今しかない演劇だと思った。

DVDで後で観ても面白いけど、絶対に、今見るべき演劇だなと。

もう一回言う、

諦めちゃいけない。常に挑戦していかなければ。

ガッツ！！！！！！！！！！！！！！！

2019/9/9（月）台風のち猛暑

台風。。アパートがぶっ壊れるかと思った。。
朝になっても雨風がすごい。。これは、、学校はあるのだろうか。。
いつまで待っても学校側から休校の連絡が無い。
8時くらいになったら、ほぼ雨風がおさまったので、
まぁ、授業あるのかなぁ、、と思い、自転車で学校へ向かう。
しかし、その道すがら、ガンガン木がなぎ倒されて、
完全に道を塞いでいるところも少なくない。





これ、、子供たちも学校に来れるのか...？？
とりあえず職場に着いたら校門が、、、



これはさすがに、、、同僚の先生に、LINEをしてみる。

「今日って通常どおり授業ありますか？」
「ないです」と即返信がきた。。

ないの？？ないの？？？？？
まぁ、そうかもとは思ってたけど、だったら何で学校から連絡ないの？？
こっちはもう学校に来ちゃってんのよ！！！！
もちろん同僚の先生が悪いわけではないので
「承知しました。ありがとうございます」と返信して、
近くのコンビニへ行って心を落ち着ける。
さぁ、どうしよう。。朝8時半。。。
今部屋に戻っても、たぶんだらだらして一日が終わる。
仕事が休みになったんだ。良いじゃないか。
そしてこんな早くにもう外に出ている。なんでもできる。
可能性は無限大だ！！と、そんな時に、ふと、
「あ、ナイスストーカー、今日から下北で小屋入りだ」と思った。
職場は明大前。自転車で下北まですぐ。。
ちょっと、、行ってみようかな。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

行ったら手伝う事になるよね。でも僕が手伝える事って本当にないのよね。
インパクトもろくに使えず、テープを貼るのもグニャグニャで使えない。。
不器用ゆえに細かい作業も難しい。。そんな奴、、ハッキリ言って邪魔でしかない。
でも僕も8時半に突然暇になり、近くでナイスストーカーが仕込んでるとなると
ちょっとみんなに会いたいし、行ってしまったんだなぁ。。
そして案の定、なにも手伝える事ねーんだなー。。。
ちょこっと荷物運んだりしたけど、その後はもう、何も出来る事がなくなり
仕事をしている振りで、物を右から左、左から右に動かしたり、
近くの荷物を無駄に漁ってみたり、用がある風に歩いてみたり。
養生テープを手先足先に貼っておいて、「仕事してます感」の演出も忘れずに。
それでもね、やれる事ないし、居場所がなくなってくる。
それもわりと1時間くらいで、そう思うわけです。
先方も、「お前に出来る事はもうねーから、帰っていいよ」とも言いづらいだろう。
だから自分でもう帰るべきなんだろうけど、来て1時間くらいで帰るのもなぁ、、、
何かしら手伝えることがあるんじゃないかなぁ、、と思ってしまうのが僕の弱さ。。

もうね、ないの、手伝える事。

最初にちょこっと荷物を運んだあと、ホントにね、とにかくロビーでぼんやりしてたからね。。
照明班も音響班も舞台班も、それぞれガンガン仕込んでる中、何もできない。
制作班も、人手が足りてるようで、手伝えることがない。
これは、、これはもう帰るべきだ。。

そう思って、帰る決断をしたのが16時だった。

いや、朝9時くらいから手伝いだして、10時過ぎにはもうやる事なくなってたのに。
16時まで、みんなが作業をする中、何もせずにぼんやりしている精神ってどうなってんの？？
って自分でも思う。いや、わっかんない。ひとつもわからない。
何もせずとも、徐々にたまってきた「僕、何やってんだろう…」のゲージがマックスにたまったところで、
「あ、帰ります」となるのでしょう。自分としては、ウジウジして情けない人間だなぁ、って思うけど、こうして文章で書いて、改めて読んでみると、とんでもねーサイコパスだなぁ、とも思うよね。
まぁ、この時の自分にかけてやる言葉としては、「最初から来んじゃねーよ」だけですね。
でも寂しくて、誰かに会いたいから行っちゃったなぁー。
行っちゃった結果、何もできずに帰ってきて、後悔と寂しさが凄まじいなー。
でも本当に、ナイスストーカーの今回の舞台、
今までになくストレートだし、チャレンジングな内容だと思う。
キャストも一人一人が、「どこで見つけてくるのこんな人！！」と
驚くほどに、ほんっっっとにみんなが魅力的。
ぜひ、観に行ってほしいです。

nice-stalker.com/