たまに、自宅の最寄り駅が同じだったりする女性がいる。
僕は南阿佐ヶ谷が最寄だけど、それよりJRの方がわかりやすいし、そちらをよく使うので、「阿佐ヶ谷です」と言う事が多い。
そうすると、阿佐ヶ谷駅を使う女子と出会ったりすると、その女子は、
「え、どっち口ですか?どっち口ですか??」と、若干焦り気味で訊いてくる。
それで僕が「あ、南口ですね」と答えると、
女子は安心した様子で「そうなんですかぁ。私は北口なんですよ~」と言う。
また別な阿佐ヶ谷女子は、僕が同じ阿佐ヶ谷だと知るや、かなり焦った様子で
「や、でもわたしは南阿佐ヶ谷なんですよ!」と言う。
僕も南阿佐ヶ谷なので、なんか、申し訳ないなぁ、とは思いつつ、
「あぁ、僕も、南阿佐ヶ谷なんですよねぇ...」と答える。
すると、その女子はさらに焦った様子で、
「え、じゃ、じゃあどっち方面ですか!?荻窪ですか?高円寺ですか??」と訊いてくる。
それで僕が「荻窪方面ですね」と答えると、女子はホッと胸をなでおろして
「わたし高円寺方面なんですよ~」と言う。
阿佐ヶ谷に住む女子に今まで何人か出会ったけど、
みんな、僕と同じ駅という事に焦りを感じ、
どうにかして僕と違うポイントを見つけて安心している様子だった。
本当に、僕自身の変態オーラがそうさせるのかもわからんけど、
自分ではどうにもできないので、最寄り駅をいくつか持つことにしてみた。
南阿佐ヶ谷が最寄だけど、阿佐ヶ谷も使えるし、ちょっと離れるけど荻窪も使える。
そして結構無理すれば井の頭線の駅も使えないこともないので、
最寄り駅の話になったときは、相手の最寄り駅をまず聞いてから、
そこから一番遠い、自分の選択肢駅を答えるようにしている。
日々静かに暮らしているだけなのに、なんでそんな事を気にしなきゃいけないんだろう。
そんな事を考えていたら、自然と足はKATO'Sキッチンに向かっていた。
思えば、ちょっと久々かもしれない。このところ、忙しさにかまけて適当な食事しかとってなかった。
住宅街の中に、ひっそりと佇むアパート。その一室にあるKATO'Sキッチン。
外階段を上がってドアを開ける。
「いらっしゃい」
変わらない。連日でも久々でも、やっぱり変わらない大将の「いらっしゃい」。
靴を脱ぎ、キッチンを抜けて和室へ入ってコタツに入る。
するとすぐにお通しが出てくる。
・マカロニサラダ
マカロニサラダがお通しで出るのか!!これは相当贅沢じゃないか!!
マカロニサラダがお通しで出る店は、かなり良い店という自分データがある。
うん。KATO'Sキッチン良い店だもんね!!
そしていつものように発泡酒を頼んで、マカロニサラダをつまむ。
おススメボードを見ると「ピリ辛納豆奴」というのがあり注文する。
納豆は朝というイメージがあるが、こうやって酒の肴としても楽しめる納豆は偉大だ。
そしてふと、おススメボードの「氷下魚」という文字が目に入った。
「氷下魚」...??なんて読むんだ??
氷の、下の、、魚???・・・あ、ワカサギ??
ワカサギって、氷に穴開けて、釣ったりするもんね。
「あの、大将、ワカサギください!」
「あ、コマイですね。はいよ」
コマイだった。コマイだったよ。聞いたことねえよそんな魚。
そして、すごい美味しかったよコマイ。
この流しね。氷下魚をワカサギって読んじゃう客に対して、
即座に「コマイですね」と返す技術。
それもゼロ秒で返しちゃうと、印象がきつく、間違えたことを強調させてしまうけど、
一瞬「あ」を入れることで、「わかる、そう読んじゃう事ありますよね」という余白を入れてくれてる感じね。
優しい。。優しいよ大将。。
発泡酒を飲み終えて、レモンサワーに切り替えて、コマイを食べる。
もう一品、何か、、という時に、間違いない、「砂肝炒め」。
丁寧に下処理された砂肝は、コリコリというよりもプリプリだ。
2杯目のレモンサワーとともに砂肝を食べる。
美味しい。今日も大満足だ。
「ごちそうさまでした」
「ありがとうございます」
それだけ。余計な言葉はいらない。大将の「ありがとうございます」の感じには
「またお待ちしています」が含まれている。
もちろん僕の「ごちそうさまでした」には「また来ます」が含まれている。
世の中は「言わないと伝わらない。訊かないとわからない」が当たり前。
もちろんそれはすごく大事なこと。
でも、そうじゃない、言葉はいらない。
美味しいも美味しくないも、その時その時を楽しむこと。
それがKATO'Sキッチン。
あれこれ考えすぎて疲れたら、また来よう。
僕は南阿佐ヶ谷が最寄だけど、それよりJRの方がわかりやすいし、そちらをよく使うので、「阿佐ヶ谷です」と言う事が多い。
そうすると、阿佐ヶ谷駅を使う女子と出会ったりすると、その女子は、
「え、どっち口ですか?どっち口ですか??」と、若干焦り気味で訊いてくる。
それで僕が「あ、南口ですね」と答えると、
女子は安心した様子で「そうなんですかぁ。私は北口なんですよ~」と言う。
また別な阿佐ヶ谷女子は、僕が同じ阿佐ヶ谷だと知るや、かなり焦った様子で
「や、でもわたしは南阿佐ヶ谷なんですよ!」と言う。
僕も南阿佐ヶ谷なので、なんか、申し訳ないなぁ、とは思いつつ、
「あぁ、僕も、南阿佐ヶ谷なんですよねぇ...」と答える。
すると、その女子はさらに焦った様子で、
「え、じゃ、じゃあどっち方面ですか!?荻窪ですか?高円寺ですか??」と訊いてくる。
それで僕が「荻窪方面ですね」と答えると、女子はホッと胸をなでおろして
「わたし高円寺方面なんですよ~」と言う。
阿佐ヶ谷に住む女子に今まで何人か出会ったけど、
みんな、僕と同じ駅という事に焦りを感じ、
どうにかして僕と違うポイントを見つけて安心している様子だった。
本当に、僕自身の変態オーラがそうさせるのかもわからんけど、
自分ではどうにもできないので、最寄り駅をいくつか持つことにしてみた。
南阿佐ヶ谷が最寄だけど、阿佐ヶ谷も使えるし、ちょっと離れるけど荻窪も使える。
そして結構無理すれば井の頭線の駅も使えないこともないので、
最寄り駅の話になったときは、相手の最寄り駅をまず聞いてから、
そこから一番遠い、自分の選択肢駅を答えるようにしている。
日々静かに暮らしているだけなのに、なんでそんな事を気にしなきゃいけないんだろう。
そんな事を考えていたら、自然と足はKATO'Sキッチンに向かっていた。
思えば、ちょっと久々かもしれない。このところ、忙しさにかまけて適当な食事しかとってなかった。
住宅街の中に、ひっそりと佇むアパート。その一室にあるKATO'Sキッチン。
外階段を上がってドアを開ける。
「いらっしゃい」
変わらない。連日でも久々でも、やっぱり変わらない大将の「いらっしゃい」。
靴を脱ぎ、キッチンを抜けて和室へ入ってコタツに入る。
するとすぐにお通しが出てくる。
・マカロニサラダ
マカロニサラダがお通しで出るのか!!これは相当贅沢じゃないか!!
マカロニサラダがお通しで出る店は、かなり良い店という自分データがある。
うん。KATO'Sキッチン良い店だもんね!!
そしていつものように発泡酒を頼んで、マカロニサラダをつまむ。
おススメボードを見ると「ピリ辛納豆奴」というのがあり注文する。
納豆は朝というイメージがあるが、こうやって酒の肴としても楽しめる納豆は偉大だ。
そしてふと、おススメボードの「氷下魚」という文字が目に入った。
「氷下魚」...??なんて読むんだ??
氷の、下の、、魚???・・・あ、ワカサギ??
ワカサギって、氷に穴開けて、釣ったりするもんね。
「あの、大将、ワカサギください!」
「あ、コマイですね。はいよ」
コマイだった。コマイだったよ。聞いたことねえよそんな魚。
そして、すごい美味しかったよコマイ。
この流しね。氷下魚をワカサギって読んじゃう客に対して、
即座に「コマイですね」と返す技術。
それもゼロ秒で返しちゃうと、印象がきつく、間違えたことを強調させてしまうけど、
一瞬「あ」を入れることで、「わかる、そう読んじゃう事ありますよね」という余白を入れてくれてる感じね。
優しい。。優しいよ大将。。
発泡酒を飲み終えて、レモンサワーに切り替えて、コマイを食べる。
もう一品、何か、、という時に、間違いない、「砂肝炒め」。
丁寧に下処理された砂肝は、コリコリというよりもプリプリだ。
2杯目のレモンサワーとともに砂肝を食べる。
美味しい。今日も大満足だ。
「ごちそうさまでした」
「ありがとうございます」
それだけ。余計な言葉はいらない。大将の「ありがとうございます」の感じには
「またお待ちしています」が含まれている。
もちろん僕の「ごちそうさまでした」には「また来ます」が含まれている。
世の中は「言わないと伝わらない。訊かないとわからない」が当たり前。
もちろんそれはすごく大事なこと。
でも、そうじゃない、言葉はいらない。
美味しいも美味しくないも、その時その時を楽しむこと。
それがKATO'Sキッチン。
あれこれ考えすぎて疲れたら、また来よう。