敗戦前後の「父の日記」を読む

昭和19年当時の世相、生活状況、父の考え方を読む。

いろいろな品物が出始める

2009-07-30 23:59:44 | 日記 戦後編
昭和二十年九月二十三日 小雨 公休

 今日は彼岸だ。先日(六日)配給になった小豆があったので赤飯をした。
今まで佛様を風呂敷に包んで空襲の際持って逃げる準備をして其の侭にしていた。
今日取り出して飾った。 我々も空襲で苦労したが佛達も随分辛い思いをしたかもしれない。

 煙草屋の前の理髪店あとに岡製作所と云う看板が出て居る。 何を製作するか知らなかったが今日フライパンが二つ下がって居た。 煙草屋で聞くと二十円だと云う。 ニュウムで出来たものだが随分高いものだ。 ところが売れること 見ている中に 四つ、五つ売れた。
 昨日板橋駅の近くで電気ヒーターを売って居た。 コイルのピッチが大きいのであれではすぐキレるだろうと見て来たが、兎まれ軍需産業がなくなったのでいろいろな物が出てきた。 炭が一俵二十円だとか四十円だとかの闇値だ。瓦斯ストーブとか電気あんかなどもできるだろう。