林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

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神奈川県立中等学校受検の方法論(その2)

2009年02月26日 | 受験
神奈川県の公立中等学校受検の方法論(その2)

公立中等学校の入試は、神奈川県の相模大野の方の学校では、15倍から20倍くらいにまでになった。入試の倍率というのは、受験生にとってはジレンマである。倍率が低ければ合格しやすいというメリットがあるが、別の角度から見れば、生徒の質も下がるということを意味している。高ければ高いで、入学するのが難しい。

神奈川県の中等公立学校の場合は、より問題が深刻である。というのは、たとえ倍率が高く人気があったとしても、所詮は中堅進学校のレベルまでしか期待できないということだ。国立の名門校(筑波大付属、金沢大付属、広島大付属、大阪教育大学付属など)や、名門県立校が中等学校化したのとは違って、どうあがいても中堅レベルを超える進学校になるとは思えない。要するに、かつての湘南高校みたいにはならないし、現在の逗子開成レベルになることすらもきわめて難しい。あえていえば、桐光・桐蔭レベルが目標だろうか。

要するに、神奈川県立中等学校というのは、倍率はきわめて高いが、それでも一流進学校というよりは中堅進学校どまりの学校なのだ。このジレンマにどう立ち向かうか。

公立中等学校に子ども入学させたいと願う親の気持ちは理解できる。だが、あまりに高い倍率。それなのに中堅進学校でしかないという現実、さらに入試対策が難しいのだ。

私は次のように提案したい。公立中等学校の入試に対し、気軽に受検してみてはどうだろうか。親子があまりにもエネルギーことは極力避けることだ。必勝の姿勢で臨むではのでなく、ちょっと面白い懸賞金レースに参加するような気持ちで適性検査を受けるのである。もちろん塾や家庭教師にお金を注ぎ込んではいけない。(お金の余っている人は注ぎ込んでもいいんですよ!

ただし、何の準備もしなくてよいというわけではない。① 基礎学力の徹底 ② 教養力を身に付ける、ということはぜひともやってもらいたい。

公立中等学校に不合格だったとしても、なぜ落胆する必要はないのか。それは、代わりの受け皿があるからだ。すなわち、①地元の公立中学校コース ②私立の低位中堅進学校の特待生コースである。どちらもけっして悪い選択肢ではない。だから安心して不合格で居られるのだ。

②については、案外見落とされている。しかし、貧乏人の味方は公立中等学校というよりは、むしろ低位中堅進学校の特待生制度の方ではないのか。私の知る限り、例えば横浜隼人などは、スパルタ方式でかなり学力面でも成果をあげている。また特待生制度などが中高で充実しているようだ。

①だが、公立中学校について過小評価しないことが大事である。公立中学校からでも、湘南や横浜翠嵐のようなトップ県立校や国立高専などに進学できるのだ。ただし、条件がひとつある。公立中学での受検勉強は少々生ぬるいのだから、高校に入学したら、直ちに猛勉強を開始なければならないということだ。(あるいは中学時代に早慶の付属高校や開成を目標にがんばっておこう)

目安としては、高校1年終了時の段階に、英語ならば英検2級を取得しておくことだ。国語の漢字検定2級もよく勧められている。(これは日本語の語彙を増やすためのトレーニングなのだ)。なおこの段階においては、塾や予備校を大いに活用すべきである。英検2級を1年生の夏や秋に合格してしまった生徒ならば、私立の上位中堅進学校のトップレベルの生徒とも互していけるはずだ。同時に、早慶上智や国立大学が視野に見えてくる。

というわけで、進学ということを念頭において考えたとき、公立中等学校というのは、国公立派にとって唯一の選択肢ではなく、多様な選択肢のうちのひとつにすぎない。10倍を超えるようとする倍率が現実であるならば、まぐれを期待するくらいの軽い気持ちで受験するのがいちばんではないか。

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