林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

牛乳を近くの□ーソンで購入したら

2011年04月10日 | 教養英語
昨日の夕方、近くの□ーソンで購入しました。1リットルで209円のものです。しかしよくみると、茨城県の工場なんですね。(工場名はあえて書きませんし、写真も掲載しません。悪しからず)。ちょっと心配になりましたから、娘にはがぶがぶ飲まないように、飲むとしたら珈琲牛乳を作るときに加えるくらいにしておこうと注意しておきました。

そんな矢先、次のニュースを発見しました。

茨城県の牛乳、出荷制限を解除

 政府は10日午後6時、茨城県産の加工前牛乳の放射性物質が3週連続で暫定規制値を下回ったとして、同県全域の牛乳について出荷制限を解除した。

 同県では、ほかにホウレンソウ、カキナ、パセリの出荷制限が続いている。

 茨城県の牛乳については、3月19~21日に採取された水戸市と河内町の5検体から規制値(1キロ・グラム当たり300ベクレル)を上回る放射性ヨウ素が検出され、同23日に全県で出荷が制限された。同県内で採取された牛乳は県内5か所の施設に集められて検査を続けてきた。3週目となる4月10日の検査でも、全施設で規制値を大きく下回った。

 これまでに出荷制限が解除されたのは福島県会津地方の牛乳と群馬県全域の野菜。福島県の葉物野菜全般や茨城、栃木などの一部の野菜については出荷制限が続いている。

(2011年4月10日22時39分 読売新聞)


つまり茨城産の牛乳は今日の午後に解禁だということです。ということは、昨日の茨城工場の牛乳は茨城産ではないのでしょう、たぶん・・・。 ひとまず、安心??? いや、必ずしもそういうわけではありません。政府や関係省庁の基準がかなりいい加減だからです。次の二つのニュースを比較してみてください。まずは4月5日、ついで4月10日です。



2011年4月5日22時21分 朝日新聞
間の被曝限度量、引き上げを検討 原子力安全委


 原子力安全委員会は5日、放射線量の高い地域の住民の年間被曝(ひばく)限度量について、現在の1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げるべきか検討を始めた。放射線の放出が長引き、「長く生活する観点で考えないといけない」とし、現実路線への見直しを検討する。

 会見した代谷誠治委員は「防災対策での退避は通常、短期間を想定している」と指摘。すでに数週間に及ぶ退避や避難の考え方について、政府から見直しを検討するよう相談されていることを明らかにした。 原発から半径30キロ圏外の福島県浪江町の観測地点で放射線量の積算値が上昇している。先月23日から今月3日までの積算値は10.3ミリシーベルトになった。日本では人が年間に受ける被曝限度量は現在、一律1ミリシーベルト。国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告では、緊急事故後の復旧時は1~20ミリシーベルトを目標としている。





福島原発 (2011年4月10日03時19分 読売新聞
校庭活動に放射線基準…文科省、福島県に提示へ

文部科学省は、校庭など、幼稚園や学校(引用者による太字です)の屋外で子供が活動する際の放射線量の基準を近く福島県に示す方針を固めた。同県内では、一部の学校で比較的高い濃度の放射線量や放射性物質が検出されており、体育など屋外活動の実施可否について早期に基準を示す必要があると判断した。同省などによると、基準は、児童生徒の年間被曝許容量を20ミリ・シーベルト(2万マイクロ・シーベルト)として、一般的な校庭の使用時間などを勘案して算定する方針。原子力安全委員会の助言を得た上で、大気中の線量基準などを同県に示す。基準を超えた場合、校庭を使用禁止にし、授業を屋内だけに限るなどの措置をとる案も出ている。



要するに、許容量を政府が上げてしまったのです。いままでの安全基準が蔑ろにされてしまうことですね。しかも驚くべきは、幼稚園や小学生の児童に対しても、そのまま基準緩和してしまっているということです。大人の基準と子どもの基準が同じでよいわけがないではないですか。我が国の文科省には、幼い子どもに対して特別な配慮をしようという抵抗の姿勢が全く見られないようです。とても悲しい現実ですが、それが現実なのです。

もう一つ気になるのは、福島県の教育委員会や私学はどのような対応をするかです。文科省の方針をそのまま遵守してしまうのでしょうか? それとも、子どもを守る心意気を示すのでしょうか?