奥久慈トレイル50km 2016 レポート（後編）

CP2の竜神大吊橋を後にすると、めっきり人がいなくなる。道を譲られるのはいいが、ひとりぼっちになり、道がわからなく、後続のランナーをひたすら待ったりして…そんなこんなしてたら、前に太田走友会のユニフォームきた方が、S野さんだ。レース中ではあるけど、これもなにかの縁。はじめましてからの自己紹介。どもども....

S野さん、竜神大吊橋で気を失っていたそう。仲間に「大丈夫ですか～！！！」 叫ばれてゆすられて、気づいたとのこと…S野さんの携帯が鳴った。どうも仕事の電話のよう。こんな山奥で…大変だ。

先に行ったのはいいけど、すぐに道がわからなくなる。そして沢ゾーンへ。真っ黒なおヒゲのワイルド系男性に道を聞きながら走っているとS野さんがあっと言う間に追いついてきた。 「木の根は踏まないようにね、崩れるからね。気をつけて」彼の方が全然走力高いのだけどたえず気にしてくれて遅い私を待っていてくれて....やさしいなあ

彼のおかげで楽に沢を越えられ、ロードにでた。だれかと話しながら走るのはこういうロングのレースはホントすくわれるね！

そのロード暑い・・・
暑い、暑いしばらく2人で騒いで、頭から水をかぶる。民家からなぜかシャワーが・・ありがたい。

そののち・・S野さんの反応がなくなる…歩くのがやっとの状態に。かわいそう・・・

何度か立ち止まり、彼がくるのをしばらく待っていたけど・・・

・・・・ごめんなさい

大恩人のS野さんを見捨てて、先を急ぐ。オレつくづく本当に悪いヤツだな〜そういえば、私去年の野辺山で、大恩人の会長を・・・悪いヤツだなあ

暑いロードから再びトレイルになる。ここでまた太田走友会の人を発見。あっイケメン（笑）お名前だけうかがって先を急ぐ。完走できる確信はまだない

その後神社にでる。この神社の階段がまた〜すごい急でさ〜。ひどいんだよ～。ねっ？


神社を抜けたら、次のチェックポイントまで12km 。林道は絶対走ると決めていた。

林道に入るとなんと別格Y氏発見！本当はゴールまで一緒に行きたかったけど・・「先行って・・・」とのことだったので、しょぼ〜んな感じでゴールを目指す。後ろは振り返らないぜ・・・でも見た目元気だったし、走っていたし、心も身体もタフな彼は絶対ゴールすることを確信！心配なのは、完全に疲弊していたS野さん・・

人の心配もあるが、正直、私自身もそんなにHPを残していない...
あぢい･･･
水を飲んだらズズッという音が…
やべっ水切れ…

喉渇いた...
水ないから補給食たべてもなあ・・
ガス欠気味で頭痛い…
林道長い…

CP3 釜の平 46km 14：55 関門時間16：00
林道を抜け釜の平チェックポイント到着。前の関門時間が13時でここが16時だから、3時間でこなきゃいけないけど、私余裕で3時間越え、、少ない貯金使っちゃってるよ～やばい。

あと、エイドステーションでハイドレーションのフタが閉められずちょっとパニック実はフタが自分で閉められなくてスタッフさんに全部やってもらった。しゅみませ～ん。

だれか教えてください、蓋をしめられないの...お願い...ちなみに左はお掃除セット


CP4 持方 51km 15：49 関門時間17：30
最後の関門通過。もしかして...完走できるかな？エイドステーションだけど、パワーバーのエイドは・・なんかこう食べる気が・・・そして最後の最後に、容赦ない登り登り登り、心はバキバキに折れた。残ってるのは気力というか完走への執念というかそれだけ。HPは真っ赤な1～2/30。抜くより抜かれる方が増えてきた。そして道がわかんね〜。もうなんなんだ！！だんだんイライラしてきた。

最後の険しい登りを越えると男性が立っていて「おめでとう最後の登りです」彼に後光が見えた。ウソだったらまじコロス・・あっイケナイ私ったらその後は下りまくり、意外と長えと思いながらやっとやっとゴール。


ゴール　袋田の滝　62km？17:22 関門時間　19:30
11時間52分42秒

やった〜

みんなの力を借りながらゴールできました。
Y氏もS野さんももちろん完走です。
本当に本当にありがとうございました。

気になる今年の完走率は、52.6％でした。

前半の走るところは袋田の滝までの2～3kmと竜神大吊橋までのロード5km以外には走れるところはありません（注私の場合だよ）でも後半は、神社を超えてからの林道が12kmと走りやすいコースとなっていて、前半、スタートに出遅れたり、渋滞にはまったりで、グダグダしていたのが、逆によかったかも・・・

本当に景色が美しいコースだったし、今思えば、がれ場もまた楽し・・・１年もすると苦しい部分は全部忘れちゃうという・・うすうす気づいてはいたけど、もしかしてバ～カ～？