北鎌倉発!人生を変える青木理恵のコーチング

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平凡なしあわせ

2009年04月26日 | 2013~10年 北鎌倉、ロンドン生活
藤の花を壁に這わせている家を時々見かけます。

見事な花と香りに包まれて・・とても素敵です。

昨日のブログの記事は、あるクライアントさんへのメッセージ・・でした。

上手く伝わったかなァ。

一緒に成長していこうね♪という私の気持ちです。



さて、夫婦で過ごすいつもの週末。

夕食の材料を仕入れにサウスケンジントンのファーマーズ・マーケットへ向かいます。

茹でたての蟹、葉っぱのついた大小さまざまな林檎たち。

焼きたてのチェリーパイ、旬のアスパラガスは1キロ、3ポンド!

大満足して、ジュージュー賑やかに音を立てて焼かれているソーセージとブラウンになった甘い玉ねぎ炒めをはさんだサンドウイッチを買って、いつものイタリアン・カフェへ。

何も言わなくても、ブラック珈琲を運んできてくれるカフェの女の子。

青空を眺めると、ロンドンに来て本当に良かった・・と落ち着いた穏やかな気持ちになります。

平凡なし・あ・わ・せの時間が流れます。


午後は、イケメンの田中さんとピアノ大好きなミツコさんのレッスンです。

お二人ともお仕事で忙しいのに、レッスンを楽しんで来てくださっています。

田中さんとは、waltz for Debby、バッハの渋めの小品、シューマンの「美しい五月よ、お前はまたやってきた」に加え、新曲は、ジョン・レノンのイマジンを・・・

イケメンの田中さんが、ホテルのロビーで弾いたら、かっこいいだろうな~絵になるだろうな~と思うような曲を推薦しています。

ほほほ。こんなお楽しみは、ピアノの先生の特権・・?


ミツコさんは、ベートーヴェンに首っ丈。
ミツコさんとのレッスンでは、音楽の本質を共用できるので、とっても楽しいです。



そろそろ、夫がワインやハムを買って、ジムから帰ってきます。

今夜は・・

・スペイン風オムレツ
・生ハムと茹でたてアスパラガス
・蟹
・ポリチーニマッシュルームのリゾット
・チェリーパイかチョコレートのタルト

です。さあ、そろそろ用意するかな?

こんな平凡な土曜日の過ごし方が気に入っています。

今頃になって

2009年04月24日 | 2013~10年 北鎌倉、ロンドン生活
今頃になって気づけたことがありました。

コーチングのセッションでは、大切な人に承認されない苦しさ、愛する人を承認できず、つい、傷つけるような言葉を発してしまうといったテーマでお話しすることがあります。

私も承認の少ない環境で育ってきました。

「やったよ!」「出来たよ!」と持っていっても、あれこれ選んだプレゼントをしても、喜んでもらえたと感じることが少なかったです。
特に、大好きな人に限って、承認してもらえないことが多く、悲しかったです。


喜んでいるのかもしれません・・?

口下手なのかも?

不器用なの?

でも、思いをシェアしてもらえなければ、寂しい思いをします。

その寂しさは、あきらめに変わって行き、本音でつきあうのが怖くなってしまいます。



例えばこんなことがありました。

「今度5月に日本の唱歌が22曲も入った本が出るの。素子さんの素敵なアレンジで、CDもついているし、ママでも弾けるレベルよ! プレゼントするね」

「あ。ママ、日本の歌をピアノで弾くって、嫌いだから」

(言わなきゃ、よかった)

まあ、本当のことを言っただけのことなんでしょうけれど。

そう!と笑顔で言ってくれただけで、どれほど嬉しいでしょう。



コーチングでタイプや強みを学んで、自分と違うコミュニケーションの傾向があることを知ってからは、頭では理解できるようになり、ニーズを満たすための、つまり相手に喜ばせるための空回りした行動は、ぐっと減りました。

このことは、私にとって大きな問題でした。

思えば、問題を解決したいという思いがコーチングの勉強へと走らせたのかもしれません。



そして、昨日!

気づいたのです。



私は、今までずっと、本当にラッキーなことに、いつも素晴らしい環境で学ぶチャンスに恵まれてきました。

母が一生懸命ピアノの先生を探し、やっと出会えた江崎光世先生。
クビになりそうなほど、出来の悪かった私でした。
あのプライドの高い母が先生におすがりして、なんとかつなぎ止めて、レッスンしていただけていたのです。

私は、それを先生から言われるたびに、やるせない気持ちになりました。

でも、今だからわかるけれど、それは、母の情熱。娘を思う気持ちでした。

そんな、私を誠心誠意、ご指導してくださった江崎先生は、忍耐強く責任感のあるプロ中のプロです。


そして、職場では、ひよっこの私にあらゆるチャンスと試練を下さった上司、内山節子先生。
どんなに頑張っても先生の要求に答えることは、出来ませんでした。
絶望的な気持ちを切り替えて、レッスンへ向かう事は、若い私にとって大変難しいことでした。


先生方から見て、「出来の悪い」「ひよっこの」私を認めることは難しいことですよね。
そこに気づかず、ずっと認めてもらいたいともがいてきました。
また、認めてもらうことに囚われていました。

でも、よ~く考えてみたら、いまだに私は、先生や母から見たら危なっかしい存在なのだと思います。



ふと、認めて欲しい・・という気持ちを手放してみたら、ふ~っと軽くなったんです。

そしたら、その替わりに見えてきたことがありました。

母も先生方も「こんな私を手塩にかけて育ててくれた」という事実。

決して、手を抜かず、厳しい愛と使命を持って育てて下さった。
プロとして責任を持って育ててくださった。

それは真実です。

その精神が、私の中に宿っていることに・・・


実は、昨日のセッションのことです。

あるクライアントさんに言われた「自分に厳しいですね」という一言が呼び水となりました。
常に厳しく一生懸命私を育ててくれた母や先生方の魂が、私の中に育っていたことに気づいたのです。

・・・言葉を失いました。


そして、改めて、進化したい・・と思いました。



私にとっての進化は、受け継がれた「手塩にかけて育てる」精神を軸に、多くの人を「承認できる人」となること。

「承認できる人」になるための学びとして出会った新たな師が、まさに重鎮コーチです。

私は、重鎮コーチからの愛にあふれた承認の数々を受け取って、自分を愛することができるようになりました。

そんな思いやりのある暖かい承認の中で、赤ちゃんのように安心して成長できる自分を感じ、幸せでした。

今、幸せになった私は、どうなったかというと?

周りの人も幸せにしたい・・という気持ちが芽生え、育ち,溢れてきています。

今までの「自分がしてもらえなかったから、人にしてあげる」といった反面教師的承認を卒業して、自然に感じて、思って、行動出来る自分になったような気がしています。

私が承認されて幸せになったように、周りの人も幸せな愛で包んであげたいのです。

そして、この承認の魂を私の中に宿して、生きていきたいと思います。



師との出会いで、人はいくつになっても進化することが出来るんですね!

私、48歳です。あはは。


素晴らしいなあ~人生って!








ブレハッチ・リサイタル@wigmore hall

2009年04月23日 | 2013~10年 北鎌倉、ロンドン生活
いまだかつて出会ったことのないタイプのピアニスト、ブレハッチ。

とてもナチュラルです。

控えめだからこそ、かえって惹きつけられるような、寄り添って親しくなりたいような・・・。
ぐぐぐ~っと近寄っても怒られないような安心感があります。

ふと、思い出したのが、高校生の時、男子にモテモテだった女の子のこと。

自己顕示欲やエゴのようなものがなく、・・清楚で品があり、紀子さまみたいに控えめな女の子でした。

なんか雰囲気が似ているような気がする。


さて、演奏は、前から3列目の席に座り、ばっちり観察してきました。

彼は、細かいペダルとソフトペダルを上手に使い分けています。

バッハのイタリアンコンチェルトでも各所でペダルを使うんだな~と感心しました。

ショパンもモーツアルトも「ブレハッチらしさ」を無理にアピールすることなく、作曲家の意図に沿った演奏です。

汗みどろになったり、オーバーアクションになったり、うっとりしたり、しかめっ面をすることなく、あくまでも暖かさを感じさせる自然な演奏です。

プログラムもこれでもかッ!という難曲は少なく、バッハの他、モーツアルトのソナタやショパンのマズルカなどでした。

大曲としては、シマノフスキーの変奏曲、ショパンのバラード3番、英雄ポロネーズなど。

アンコールもちっちゃな曲を2曲だけ。

きれいなまとまりのあるプログラムでした。

「なんか、今日は疲れなかった・・・」と夫の感想。

ふむ。納得。

こういうコンサートもいいよね♪

サイン会場にあわられた彼は、意外と小柄でした。

自分のあったスタイルの演奏活動を大切にしているんだな・・と思います。

これからも楽しみです。

まるで、彼に案内されて、花園を歩くような幸せに満ち溢れた2時間でした。

ヴァン・クライバーン・コンペティション

2009年04月22日 | 2013~10年 北鎌倉、ロンドン生活
ボストンのクライアントさんから、嬉しいニュース!

4年に1度、5月の末に開かれるヴァンクラーバーンコンペティションに辻井伸行君が出るというのです。

賞金額の大きさ(1・2・3・位は20000ドル、ファイナリストは10000ドル)、課題曲の多さなどから世界一過酷なコンペティションと言われています。

実は、このコンペのドキュメンタリーDVDが、大変勉強になるので、ボストンのクライアントさんにオススメしてあったのです。

思えば、2000年のNY.

私とイレーナ・ロスマン先生は、カーネギーのウエル・リサイタルホールで演奏してくれる日本の子供たちを捜していました。

多くのビデオの中に、断トツに美しい音を持つ男の子がいました。

それが、当時6年生だった辻井伸行君でした。

生まれた時から視覚を持たない彼は、明るい性格で、楽しい話をして周りを笑わせてばかりいる少年でした。

ピアノの上手な「賢い子」「いい子」とは、ちょっと違った子供らしい子だったのです。

きっと、のびのびと成長していくだろうなあ。愛されるキャラクターもの・・・と思ったことを覚えています。


そして、リハーサルの時。

少し、上手くいかなかったところがあるようでした。



「青木さん。このホールは、どのくらいの大きさなの?」

「そうねえ・・・」

美しい装飾の施されたホールのことを一生懸命伝える私の声を吸い取るように、じっと聴き入ります。

「お客さんは、どのくらいいるの?」

「たくさんよ。満員のお客様が、楽しみに待っているの」

期待で胸を膨らませて、ため息をそっとつくのがわかります。


きっと彼は、会話を通じてエネルギーと自己イメージを高めていたのですね。

優れたアーティストやスリート、世界で成功する人達は、このような力をトレーニングしなくても持っているようです。



本番前です。

「どう?調子は?」というスタッフの声に

「うまくいくの。絶対にうまくいくの」

確信を持って答える彼。

まさに通り、本番の演奏は、素晴らしいものでした。

「いつも、こうなんです」

美しいお母さまが微笑まれました。



あの時のスタインウェイホールでの演奏は、こちらです。


あれから8年。

こんなに立派になって・・・胸がいっぱいです。

辻井君。どうぞ、テキサスの空の下で、思い切り可能性を試してきて!

皆さんも私と一緒に応援してくださいね!

宜しくお願いいたします。


☆5月29日横浜のコーチングサロン「優位感覚・聴覚系の子供へのレッスン」では、2005年のヴァン・クライバーンのDVDの一部を見て頂こうと思っています。
聴覚系の私には、「おお~ッ」と思うシーンがあるのです。

どうぞ、お楽しみに・・・

また、各セミナーのお申し込みも始まっています。

シリーズのセミナーも途中参加できますので、(一声かけてくださいね。なるべく復習を交えてお話します)お席のあるうちに、どうぞ!

皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。




オペラリサイタル

2009年04月21日 | 2013~10年 北鎌倉、ロンドン生活
なんとも贅沢なコンサートの余韻を翌日の夜まで味わっています。

写真は、この日のために日本から駆けつけた後援会長の海老原氏。
私、そして、ステキなソプラノ歌手の登川直穂子さん。
彼女の尊敬する歌の先生出会り、当日のピアノを演奏されたマエストロ、ステファーノ。

彼女の歌への思いと姿勢、ダイアモンドの喉に光るダイナミックかつ繊細なテクニック。
なによりも、明るくおおらかな人柄がとても豊かさを感じさせます。

久しぶりに本物を味わい、心からエンジョイさせていただくことが出来ました。


「ソプラノっていってもさ。キーキー頭の上から歌うのは、疲れるからな・・」

「そんなことないってば!」

とちょっぴり渋っていった夫を誘いました。

ところが、包み込むようなダイナミックな歌声に圧倒され、すっかり魂を奪われているご様子・・・


まッ!だらしないこと!

マエストロの誘うようなピアノがオオ・ミオ・バンビーノを奏でると・・・

「あ!この曲は、いけないッ!!!」

夫の涙腺を刺激する曲。

彼女の愛に溢れた素晴らしい歌声にとろけるどころか、うなだれちゃって!

音楽のパワーってすごいなあ~と思います。



そんな一流の歌声を、ロンドンで歌の勉強をされている人にもっと聞いて欲しかったと思います。

次回もぜひロンドンで・・・

大好きな人たち全員に聴かせてあげたいと思います。