引き続き、マンハッタンを駆け巡る日が続いています。
今、それはそれは壮大な夢を持つクライアントさん数人のセッションが同時に進んでいます。
それに加え、5月も帰国するので、セッションと勉強のスケジュール調整が大変で、フ-フ-言っています。
クライアントさんと二人三脚をしつつ、
自分の勉強を深め、
家族のサポートも大切にして、
でも、楽しんだり遊ぶことをどんどん取り入れて、感性を磨いています。
そんな一週間、今日はまとめてご報告~!
今年最後のオペラは、マノンでした。
メトロポリタンのオペラ劇場で胸がときめくのは、開幕の合図と共にシャンデリアがスルスルと上がっていく瞬間です。
そして、私たちが好きなバルコニーの席は、オーケストラとステージの両方を楽しむことができるのですが、
そのバルコニーの席へ行くのも、厚手のカーテンをかき分け、秘密チックな裏道のようなところを通って行きます。
二人だけのシートというのも、オペラに浸るには持って来い!
マノン役のネトレプコは、ちょっとふっくらしているとはいえ、女性的な魅力いっぱいで美しいく、ビロードのような歌声には、うっとり・・・
すべてを忘れてしまう至福のひと時でした。
そして、ユニオンスクエアのマーケットにも行きました。
この日は、お花や鉢物が多く、この日は、ライラックが8ドルほどで売られていました。
マーケットの中を駆け抜ける気持ちの良い風と、アスパラガスやリークのみずみずしいパワーに癒されつつ、
Norikoさんとお洒落なお寿司屋さんの15EASTへ。
NYで1番好きなお寿司屋さんです。
白い貝のようなお皿がお洒落でしょう?
そして、Norikoさんからの情報で、夜は坂本龍一とNorikoさんのお友だちの能楽師、万葉さんのコラボがあるというので駆けつけました。
クリスティ―ズのオークションの講座の私たちの師でもあるご主人様の山口桂さんは、愛妻の舞う姿のビデオ撮りとお客様へのご挨拶で大忙し。
女性の舞うお能は初めて見たのですが、万葉さんの凛々しいびっくりするほどの太い声、きりりとした身のこなしに魂を吸い取られるような気がしました。
私の日本人としてのDNAの血が騒ぎます。
海外に住む私たちにとって、万葉さんのような存在は、なんて貴重なのでしょう。
思わず、ご主人の桂さんに「万葉さんは我々日本女性の誇りですね」とお伝えしたら、
と~~~っても幸せそうなお顔で、にっこりされたのが印象的でした。
夫の気持ちと演奏の背景は、桂さんの素晴らしいレポートをどうぞ!
坂本龍一氏も気さくな方でした。
演奏で使った、ピアノの中に置かれたハンマーや物差し、小さい糸のこを見ていたら、「この物差しがいい音を出すんですよ」と嬉しそうにおっしゃる姿は、小さな男の子みたい。
かわいいな~と思ってしまいました。
また、坂本龍一氏の髪の毛がサラサラと美しかったので、「綺麗な髪の毛ですね~。銀色に光って・・」と言ったら、夫の半白髪→ご自身のシルバーヘヤ―→Norikoさんのブロンドを順番に指さし、「こうなるんですね」とにっこりされました。
小さな会場でのコンサートは、演奏後の交流が持てて楽しいですね。
本当は、写真も撮りたかったのだけど、残念ながら撮影禁止でした。
カメラを握りしめ、写真を撮りたいのを我慢している人がたくさんいる中、ちゃっかり?写真を撮っている人をみかけました。
おまけに、壁側に一列に並ぶことになっているのに、私の横にむぎゅっと座ったので、私の足の置き場がなくなり、腰を捻った不自然な姿勢で聴き続けることになってしまいました。
以前の私なら、むっとしたことと思います。
でも、きっと熱烈なファンなのだな~と軽くスル―出来る自分がいて、ほぅ~私も成長した!と思いました。
いい子になっているわけではなく、怒りを押さえているわけでもなく、ただ、ただ、そう思えました。
最近、自分の周りで起きるいろいろなことに対して、客観的に見ることができるようになったのは、
過去や未来に彷徨ったり、ごちゃごちゃした思考に囚われる時間が減ったからかもしれません。
今年に入ってから「今、出来ることにフォーカスしなさい」という亡き片山コーチからの教えを心して実践してきました。
その賜物なのでしょうか・・・
この日もお隣の人がどうであれ、一緒に時間を過ごすご縁に感謝して、パフォーマンスに集中できました。
芸術の持つエネルギーは、体を駆け抜け、気分を一掃します。
ネクタイを外した夫も顔を輝かせて「大人の大学祭みたいだったな!」とご機嫌でした。