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アジア・太平洋交流フォーラムI

会長       神谷 光徳

神奈川県議会議員 竹内 栄一

第5回 講演会/テーマ『真の教育とは!』

講師:戸塚ヨットスクール校長 戸塚 宏 先生

騒動から25年。紆余曲折を経て改めて考える教育のあり方。今回は、賛否両論、世間の逆風の中で児童教育に人生を賭ける戸塚校長にその胸の内をご披露いただきました。



戸塚ヨットスクール戸塚宏校長の新潮新書「本能の力」より抜粋

いわゆる「戸塚ヨットスクール事件」から、もう20年以上が経ちました。この間、日本の教育はどのような成果をあげてきたのでしょうか。体罰を肯定していた私は袋叩きに遭いました。おそらく20年前と比べれば教育の現場から体罰は格段に減ったことでしょう。

それでも、子供たちの問題行動は減りません。そこで次の「犯人」は偏差値教育や、広い意味での競争原理となりました。子供たちは以前よりも「ゆとり」ある環境で育てられたはずでした。

ところが、かつては考えられなかったようなタイプの少年犯罪は増える一方です。また、犯罪者とまではいかずともどこか生気の無い若者や、得体の知れぬ無気味さを持った若者が増えているという感覚をお持ちの方も多いはずです。


無気味な若者は、無気味は大人になっていきます。

彼らは必ずしも犯罪に手を染めるわけではありません。場合によっては、成績だけは優秀という者もいますから、社会でそれなりのポジションを得ることもあるのです。ただし、どこか普通の人間とは違う。モラルが無かったり、人の気持ちがわからなかったり、平気で嘘をついたりします。

皆さんの周りにも、そういう人が1人や2人はいるのではないでしょうか。


また、一方で極端に弱い子どもが増えてきたという現実もあります。大人から見れば何でもないこと、些細なことで自殺する子どもが大勢います。最近のいじめが陰湿であることを考慮しても、彼らはあまりに弱すぎるのではないでしょうか。

戸塚ヨットスクールには、20数年前と同じように、今でもこうした若者がやってきます。その多くは単に言葉で理を尽くして接するだけでは、もはやどうしようもない状態です。「体罰は悪だ」と私たちを批判した人々は、実際にこういう若者と接したばあいにはどのような処方箋を書くのでしょうか。


講師紹介:【戸塚 宏(とつか ひろし)】


1940年生まれ。1959年、名古屋大学工学部機械工学科入学。ヨット部に入部。主将として活躍。1965年、国際ヨットレース初参加。1975年、沖縄海洋博記念「太平洋~沖縄・単独横断レース」にて、41日間という驚異的世界記録で優勝。1976年、戸塚ヨットスクール開校。偶然入校した登校拒否児が正常化。以後、登校拒否、家庭内暴力、非行、無気力など、情緒生涯児を対象としたヨット訓練で画期的成果を挙げ、約600人の子供たちを更正。

この間、2件の死亡事故と2名の行方不明事件発生。1983年、戸塚校長とほぼ全員のコーチが逮捕。1987年、「戸塚ヨットスクールを支援する会」(石原慎太郎会長)が発足。1992年7月、名古屋地裁で「実質無罪」の判決(拘留期間よりも短い懲役3年で執行猶予付き)。検察、弁護側とも控訴。2002年2月、最高裁が上告棄却を決定。3月29日、全員収監。

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