手帳なわたし

手帳オタクな私。若い時からその時々の生活のスタイルに合わせて手帳を選び、使い方を工夫してきました。私の今の究極をご紹介。

ミステリーの面白さとは?

2024-03-04 | 読書ノート/ロイヒト





最近、

パトリシア・コーンウェルの「検屍官シリーズ」の新刊

『禍根(上)(下)』を読み終えました。


このシリーズの最初の頃は、

次々出版される本に

必ず食いつき読んで楽しんできていたので、

今回の作品にも大変期待がありましたが・・・・。



(以下にネタバレも含みます)

大体いつも分厚い上下巻2冊だったのに、

「今回いやに薄いな??」と最初に感じたわたし。


あっという間に読み終えるだろうと思っていたら、

思いのほか時間がかかってしまいました。


新刊だったこともあって、

時代はまさに今。

恐ろしく進んできている

コンピューターの仮想世界の話、

死んだ人がまさに今コンピューターの中で

生きて対話するようなアバターの話(GTP-3)や

コロナ禍中のアメリカの様子も出てきて、

そう言う意味ではまさに出来立てほやほや。

こういうところは

さすがにコーンウェルだなと思ったのでしたが、

一方で、

上巻は特に進行が遅く、

いろいろな話がてんこ盛りで

ストーリー自体があまり前に進まない。

食いついてどんどん読み進めていく気にならないというか。


スパイの話や

宇宙空間での攻撃(地球外生物からの可能性も含めて)

国境を超えた毒殺事件に話が広がるなど

めちゃくちゃスペクタクルな内容も次々出てくるのに、

現実に起こった殺人事件の結末は

こういうこととは直接関係のないもので、

下巻最後の方であっという間に解決。


平凡なものでした。


何だかとても拍子抜け。


合間合間にページを割かれていたのは、

ドクター・スカーペッタの前任者であった

ドクター・レディの悪行の数々と

その秘書マギーのケイへのえげつない口撃。

ケイ・スカーペッタは彼らに

精神的にも社会的にもかなりやられます。


読んでいてムカムカしてきて、

さらにその気持ちのムカムカが読み終えても残ってる。


こういった小説で、一番いただけないパターンなのではと

かなり残念な気持ち。


へぇ〜、そうだったの?

なるほど!

すっきりした〜〜。

これじゃないとね。


ミステリーは

ストーリー展開のスピーディさ、

事件解決の間に見られる人間模様の面白さ、

そして読者を唸らせるトリックだったり、

それを打ち破る主人公の鋭い推理力だったり、

思いがけない犯人だったりで

読後感が大きく変わってくるのではと思います。



こちらの本、

面白いと評価されている方もあって、

もちろん感想はさまざま。

わたし自身がハイテクの話にうまく乗り切れてないために

読むのが遅くなってしまった感もあり、

その小説とどの年代で出会うかと言うことでも

大きく変わっていくのかなと思いました。


はい、これも

「読書ノート」に書き残しました。

自分自身の感想も正直に(笑)。



↑その前に読んだ『悪寒』も、ム・ム・ムでした。



やはり読書記録に残した

この1月に読んだアガサ・クリスティの『ポアロのクリスマス』

の読了感とはずいぶん違うなあと。


う〜〜ん、考えさせられちゃいました。



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