ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

迷うこと・付き合うこと・待つこと-精神科デイケアで考える

2024年08月09日 | 心理臨床を考える

 2019年のブログです

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 先日、精神科デイケアにお邪魔した時にケース検討会があった。

 その時に、あるスタッフさんが、メンバーさんから、調子が悪いので休んでいます、と言われた時に、無理をしないで休んでね、と言うべきか、それとも、もう少しだけ頑張ってみない?と言うべきか、あるいは、他に言い方があるのか、すごく迷う、との発言があった。

 無理を重ねて病気になったメンバーさんが多いだけに、難しいところだ。

 その時はうまい話ができなかったが、ずっとそのことを考え続けている。

 今、考えていることは、スタッフさんの迷いをそのまま返してみてはどうか、ということ。

 無理をしないで休んでほしいと思うけれど、少しだけ頑張ってみることも大切かな?とも思うんだけど、迷うね、とでもお話をすればいいのかな、と思ったりする。

 いずれにしても、スタッフが、性急に結論を出してしまうと、メンバーさんはそこで考えることをやめてしまうので、スタッフは結論を保留して、結論はあくまでメンバーさんが考え、決めることが大切になりそうだ。

 それが、メンバーさんの成長や自立に繋がるのだろうと思う。

 スタッフに求められるのが、ここでもキーツさんのいう消極的能力(負の能力)になるようだ。

 考えてみれば、これはカウンセリングでも同じことだ。

 カウンセラーが、焦ることなく、早わかりをしないようにして、じっくりと、丁寧にクライエントさんに付き合うことが大切なんだろうと思う。

 つい早わかりをしてしまうく悪い癖のあるじーじには、大切なことになりそうだ。     (2019.2 記)

     *

 2022年5月の追記です

 拙い経験だが、わからないことに耐えることやあいまいさに耐えることの実践バージョンの一つの例のような文章かなと思う。

 経験を積み重ね、さらに考えを深めていければと思う。     (2022.5 記)

 


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